2010年09月05日
サイタマノラッパー

埼玉県北部の田舎町を舞台に、不器用にラッパーを目指す青年たちを描いたどこか哀しくやがて可笑しい青春映画。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2009オフシアター・コンペティション部門グランプリ受賞、第13回富川(プチョン)国際ファンタスティック映画祭NETPAC AWARD(最優秀アジア映画賞)受賞。
渋谷ユーロスペースで3日間の満員立見を記録、池袋シネマ・ロサ初日レイトショー歴代動員記録1位。
レコード屋もライブハウスもないサイタマ県のフクヤ市。そんな田舎街に暮らすヒップホップグループ“SHO-GUNG”のメンバーたちは、自分たちの曲でライブをすることを夢見ていた。
メンバーで、仕事もなく毎日ぶらぶらしているニートのラッパーIKKUは、いつか世界的なラッパーになりたいと思っている。

そんなある日、東京でAV女優として活躍していた高校の同級生の千夏が帰ってきた。その時から、メンバー間にすれ違いが起きてしまう。
これはとてもおもしろかったです

ヒップホップが好きな方、インディースが好きな方、そして、地方に暮らす方にはおすすめ。
僕はすべての条件を満たしているのでどストライクでした(笑)
TBSラジオ「ライムスター宇多丸のシネマランキング2009」ベスト1位
封切りから1年以上経つ今もヒットが続いているインディペンデント映画の金字塔となっています。
全編ほぼ1シーン1カットでの撮影され、随所に挿入されるラップ、HIPHOPサウンド、乾いた映像が特徴的でした。
内容として、埼玉という田舎でラッパーを目指す若者を描くわけですが、本当にどうしようもないくらい”ダメ”なんです。恋心を寄せていたヒロインとのバランスもよかったです。
さらに、ヒップホップという観点からも見ごたえのある内容でした。
要するに、今はB-Boyの格好だけが受け継がれてしまってヒップホップの本質が抜けてしまっているという現象が起きているわけでしょ。真似でしかないし、初期衝動を忘れてしまった。『SR サイタマノラッパー』について言えば、まさにその現象を描くことが、逆説的にイノベーションに繋がっている。「こんな真似事ばっかりしていたら俺たちダメじゃん」と考えるきっかけにもなる。
http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/09/04/srapper/001.html
【対談】いとうせいこうvs入江悠 映画『SR サイタマノラッパー』を語り尽くす!より
とは、監督といとうせいこうの対談ですが、実に的を射ているなぁ、と。
ヒップホップ文化を、観客は映画という第三者の立場から鑑賞し、文化の本質を考える場所となりました。
また、それを日本のサイタマという田舎を舞台に、実にコミカルに作ったという点で大いに評価できるところかと思います。
ビール片手に、音楽好きの友人と観てみたいところです

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