2010年06月29日
告白、松たか子主演映画。3週で興収20億円突破

中島哲也監督おめでとうございます

映画「告白」(中島哲也監督)が今月5日の公開以来、3週連続で興収首位の総額20億円を突破し、主演女優の松たか子(33)が27日、東京・渋谷シネクイントで大ヒット御礼舞台あいさつを行った。
娘を殺した教え子に復讐する教師を演じた松。中学生のイジメも描かれた同作はR-15指定(15歳未満の入場禁止)だが、「(俳優仲間の)香川照之さんから興奮気味に電話があって『すごかった』と言ってくれて、うれしかった。意見の分かれる映画だと思いますが、出てよかった」と満足そうな笑顔を見せた。
サンスポ.COM
http://www.sanspo.com/geino/news/100628/gnj1006280613013-n1.htmより
「下妻物語」(2004年)、「嫌われ松子の一生」(2006年)、「パコと魔法の絵本」(2008年)で知られる中島哲也監督の新作「告白」が3週連続一位とのニュース。
出演者への厳しい姿勢で知られ、「嫌われ松子の一生」で出演した中谷美紀は、「今でも泣けないシーンの時は、監督の顔を思いだすと泣ける」と“告白”し笑わせたというエピソードも。
と、ここで強引な流れでちょいとレビューを(笑)

下妻物語 監督:中島哲也
深田恭子と土屋アンナが共演、劇場ロングランヒットを記録したハイパー青春コメディ。

ロリータファッション命の桃子と、ヤンキー娘・イチゴのふたりがひょんなことから出会い、行動を共にすることに…。
主演の深田恭子のロリータファッションと、土屋アンナのヤンキールックが抜群にハマッています!
これほどまでに素晴らしいキャスティングは珍しいもの。
加えて、年齢的にも条件的にもいい。
いわゆるB級コメディとしてとてもおもしろく出来上がっています

CM界(「サッポロ黒ラベル」)でみせた、短い時間でメッセージを伝える力がすごい。
女の子同士の友情を描いた感動の青春映画として、これからも残っていってほしいです。
笑いあり、涙ありで、楽しく観ることができると思うのでおすすめです

映画興行成績ランキング 2010年6月19日~6月20日(全国集計)、6月22日付
2010年06月28日
沢尻エリカ、衝撃のスキンヘッドを披露 メイド服から男装まで

メイド服やシスター、男装姿など披露する沢尻エリカ、写真集で“101変化”
女優・沢尻エリカの101通りにわたる姿を収めた写真集『100+1 ERIKAS』(朝日出版社)が7月1日に発売される。アートディレクター・タナカノリユキ氏が発表した作品を1冊にまとめたもので、沢尻はメイド服やシスター、女子高生など様々な姿に大変身。さらには衝撃的な“スキンヘッド姿”まで披露している。
同写真集は、東京都現代美術館の企画展(2007年~08年開催)で展示されたタナカノリユキ氏の作品「100 ERIKAS」に、沢尻が「たかの友梨ビューティクリニック」の新CMで披露したセミヌード姿を加えた101バージョンの“沢尻エリカ”を収録。妖怪、老女などまるで別人かのようなカットもあり、これらはCG合成を一切使わず全て特殊メイクを施して撮影された。
ゴージャスからセクシー、一転してあどけない表情など1ページごとに沢尻のイメージが変化する見ごたえのある1冊となっている。
ORICON STYLE - 06月28より引用
このニュースにはビックリしました。
写真をみて、夏目雅子の「三蔵法師」を思い出した方もいたのでは?

そもそもタナカノリユキ氏がこのような試みに挑戦したことにも驚きます。
ユニクロのクリエイティブディレクターとしても知られ、着る「人」にフォーカスをあてたドキュメンタリータッチでのCMシリーズは記憶に新しいです。
CMみて感心したのは、対象が子供から大人まで、老若男女問わないことでした。
広告を作るうえで、対象者をいかに絞り込むか、というのがひとつのポイントになるケースが多い中
広い層に一貫したブランドイメージを定着させたのは見事というほかありません。
まぁともあれ、高城氏との騒動にしろ、えらいことになってますね(笑)

個人的に、高城氏の知名度もあれ、彼の著作がなかなか秀逸なので、ぜひ一読してみてほしいところ。
特に、『ヤバイぜっ!デジタル日本』集英社新書 2006年 『オーガニック革命』集英社新書 2010年
はすばらしい完成度。


できれば片方だけではなく、デジタルからオーガニックへと氏の価値観の変化を辿って読み進めるのがおすすめです。
前者は、いわば”DJ”として肌身で感じていた「スタイル」、例えばI-PODのように誰もが好きな音楽を持ち歩いて好きな時に聴くというスタイルを、今後はもっと台頭していくのではないか?という話。
後者は、これからの時代はオーガニック、オーガニックという価値観であると進言。
かつてこの街の路上からパンクやニューウェーブが生まれたように、21世紀のロンドンの路上からは「オーガニック」というムーブメントが広がっていったように。
単なる健康食ブームではなく、20世紀的資本主義からの解放を希求する「運動」であるとしました。
本2冊分を要約しまくったので、多少乱暴な文章ですが、詳しくは本でお願いします(笑)
そもそも、ハイパーメディア・クリエイターという謎の肩書きですが、これは在学時に新聞記者が勝手に命名しただけのもの。
巷で、「一体なんだ、ハイパーメディア・クリエイターって?」
という話を聞くことがあるのですが、果たして新聞やTVの情報以外で彼の情報を知っている人はどれぐらいいるのだろうか?
DJやってったけ?という話もありますが、東映アニメーション株式会社の元社外取締役や総務省情報通信審議会専門委員の略歴のほうが印象的。
まぁさておき、沢尻エリカといえば、やはり2005年、映画『パッチギ!』で演じた「リ・キョンジャ」役の記憶が一番いい(笑)
当時、数多くの映画賞・新人賞を受賞して、まさに邦画界に彗星のごとくあらわれた天才女優!という言葉がぴったりだったような気がします。
日韓の関係性、国民性を巧みに演じ、本当にいい映画で感動しました。
それが今ではこんなことに(笑)
なんだか、ニュースひとつとっても、様々な視点から考察できる気がしませんか?
と、これが最後に言いたかったことです。
皆さんはこのニュース、どう感じましたか?
2010年06月28日
ヴァイブレータ
あたし、あなたにさわりたい

ヴァイブレータ 監督:廣木隆一
芥川賞候補にもなった、赤坂真理の同名原作を映画化した男女の孤独な物語。
自分の頭のなかに氾濫する“声”に悩まされ、アルコール依存症に陥っている31歳のルポライター玲(寺島しのぶ)は、コンビニで見かけた長距離トラック運転手の岡部(大森南朋)と関係を持ち、そのまま彼のトラックに乗り込んだ…。

「オレ、中学もまともに出て無くてサ、シンナーやって、風俗店で女の子の手配とかやってた・・・」
「ワタシ、変な声が聞こえるの。
食べ吐きって知ってる?友達の影響で、ワタシもはじめて癖になっちゃった・・・」

オープニングからのしばし続くモノローグによって、思わず一気に作品の世界にのめり込んでしまいます。
廣木隆一監督は元々ピンク映画でデビューしており、どことなくエロティックな演出に関してはピカいち。
2人の何気ない会話の先に、どこか癒しを帯びた雰囲気を感じました。
「この人が優しいのは感情ではなく本能だよ」
のセリフが個人的にすごく印象に残っています。
大森南朋の包容力と、寺島しのぶの相性が抜群でした。
主演の寺島しのぶは、本作で大胆なヌードを披露し、体当たり演技に挑んでいます。
一本の映画が役者の才能を開花させるというが、まさに本作はその代名詞ではないでしょうか。
(※下記受賞一覧有)
ストレスだらけの現代を生きるヒロインの心象が、セリフや字幕、選曲なども巧みに駆使して見事に表現されていました。
家で静かにゆっくりと鑑賞したいところ。
2003年度第77回キネマ旬報ベスト・テン受賞
【個人賞】
脚本賞:荒井晴彦
主演女優賞:寺島しのぶ
助演男優賞:大森南朋
新人女優賞:寺島しのぶ
【2003年度日本映画ベスト・テン】
第3位 ヴァイブレータ
第16回東京国際映画祭
コンペティション部門
寺島しのぶ優秀女優賞受賞
第52回マンハイム国際映画祭
特別賞受賞
第25回ナント三大陸映画祭
主演女優賞受賞
第25回ヨコハマ映画祭
作品賞、監督賞、脚本賞、
主演女優賞、助演男優賞受賞
2010年06月27日
アキレスと亀
スキ、だけど。
スキ、だから。

「アキレスと亀」 監督:北野武
”好きなことを追い続ける大切さ””支えてくれる人の存在”を描いた、愛と幸福の物語。
14作目の長編映画となり、「TAKESHIS'」、「監督・ばんざい!」に続く、芸術家としての自己を投影した三部作の最後の作品といわれています。

裕福な家に生まれた少年の真知寿(まちす)は“画家になる”夢を持っていた。

しかし突然両親が亡くなり、環境が一変してしまう。
ひとりぼっちになった真知寿は、画家になることだけを人生の指針として生きるしかなくなった。

そんな愛に見放された真知寿の前に、ひとりの理解者が現れる。
絵を描くことしか知らない彼の純朴さに心惹かれた幸子である。
やがてふたりは結ばれ、真知寿の夢は夫婦の夢となった。

愛と希望に満たされ、様々なアートに挑戦するふたり。
しかし作品は全く評価されない。

ふたりの創作活動は、街や警察をも巻き込むほどにエスカレートしていき、家庭崩壊の危機にまで直面してしまう・・・・・・。

うまくいかなくても前に進むしかない人生の中で、ふたりが確かに手にしたものは・・・。
いやーおもしろかったです!
これはおそらくアーティストや芸術関係の道を志した経験がある方にとっては
まさに核弾頭というか、強烈なボディブローを食らう作品ではないでしょうか?
自分が信じているいいとARTや音楽、ファッションなど、それが社会から評価されない葛藤
というのは一度は抱いたことがあると思います。
その中で、今回は芸術がテーマになっているわけですが
そもそも、ARTって何だ?という話になれば
本作品での扱いは”アキレスと亀”、つまり、アキレスが自分で、亀がARTとなるのでしょうか。
(※注:参照 アキレスと亀とは?)
自分自身がいくら全力疾走でARTに向けて走り出したとしても
時間が経てば、その分だけARTも先に進んでいる。
決して、追いつくことができないという暗示のように思えました。
設定上よかったのは、元々が裕福だったこと。
裕福な場合、正直芸術は趣味の嗜み程度で、生活に影響しない。
いやむしろ、お金持ちで絵が上手なんていったらいいにこしたことはない。
ところが、一転、貧乏な家庭の場合どうでしょう?
芸術家は、金持ちの道楽程度がいいのでしょうか?
なんてことを考えてしまいます。

「TAKESHIS'」、「監督・ばんざい!」に続いての本作ですが、前作に比べて格段と
わかりやすい作風に仕上がっています。
おそらく、2作でのわかりずらさによる不評が原因でしょうが
今回はいやらしいぐらいにわかりやすい(笑)
初っ端からアニメーションを用い、まるで小学生に教えるかのごとく親切丁寧。
ここまできたらもはやギャグでしょ!という監督のユーモアを感じます。
ストーリーの終盤で、空き缶を蹴散らすシーンが最高でした。
もうなんか、概念を蹴ってしまうのも、ひとつの回答なのかもしれません。

※アキレスと亀とは?
紀元前490年頃~ 紀元前430年頃に生きた古代ギリシアの自然哲学者ゼノンの考えたパラドックス。
あるところにアキレスと亀がいて、二人は徒競走をすることとなった。しかしアキレスの方が足が速いのは明らかなので亀がハンデをもらって、いくらか進んだ地点(地点 A とする)からスタートすることとなった。
スタート後、アキレスが地点 A に達した時には亀はアキレスがそこに達するまでの時間分先に進んでいる(地点 B)。
アキレスが今度は地点 B に達したときには亀はまたその時間分先へ進む(地点 C)。
同様にアキレスが地点 C の時には亀はさらにその先にいることになる。
この考えはいくらでも続けることができ、結果、いつまでたってもアキレスは亀に追いつけないことになる。
↑参考までに
Posted by いぶすきー at 21:20
映画
2010年06月24日
カリスマ〜京都音楽イベント

カリスマ
・僕らの世代で何かを生みだそうともがいてる表現者や音楽家が集まるパーティー。
限りなく光を遮断した暗闇で、表現者達のカリスマが光る。
京都の友人がイベントを企画しました!!
この日は仕事を早めに切り上げて遊びに行く予定です。
祇園祭も行けたらいいなぁと思いながら
今から楽しみです。
ドリンクが安いので、ちょっと楽しんでみませんか??
★LIVE
・Seiho(カラフルパンダ)
[myspace.com/seihojazzisair]
・Emerald Four a.k.a Karappo Uchuuu
[myspace.com/kyotobonchi]
・CASIO☆トルコ温泉
[myspace.com/casiotorukoonsen]
・Veludo
[myspace.com/veludojapan]
AND MORE...
★DJ
・ねこみんち
(from 身体表現芸術・ゲロ祭)
・上賀茂ガールズ
(from アニソンイベント上賀茂電破)
AND MORE...
★AIR PERFORMER
・KiKi
★FOOD
・墓場飯店(NEW)
----------------------
☆DAY
2010.7.16(FRI)
☆OPEN/START-
22:00〜5:00
☆PLACE
NOISE BAR VooDoo

京都市中京区河原町六角東入る山崎町236-3
六角ミュージアムビルB1F.B2F
(京阪三条駅から徒歩5分)
☆DOOR
1500円 inc.4drink
地図↓↓↓

Posted by いぶすきー at 23:35
イベント
2010年06月24日
EX MACHINA -エクスマキナ-
「世界が終わっても 、お前を守ってみせる」

「EX MACHINA -エクスマキナ-」 監督:荒牧伸志
ここで、皆さんに質問です。
遠い未来、クローン技術が普及した社会における仮定の話。
顔面を含めた体のほとんどが機械になってしまったオリジナル彼氏
見た目は彼氏、でも中身は100%生身のクローン
が同時に存在したとしたら、
あなたはどちらを選びますか
うーん、僕は・・・見た目よりも中身ですかねー?
いや、でも、機械だと肌の温もりとかなさそうですよね。
やはり、心が大事なのかと・・・
なんていうことを考えてしまいます
『APPLESEED アップルシード』(04年、日)の続編で、荒牧伸志監督と原作者の士郎正宗が再び手を組んで作り上げた、HD(高密度)アニメーション。
前作から7年後の西暦2138年、中立都市オリュンポスでは人間、サイボーグ、そしてバイオロイド(クローン)が共存していたが、いまだテロリズムを根絶するにはいたっていなかった。

ヒロインのデュナン(声:小林愛)は、最新鋭のサイボーグであり恋人のブリアレオス(声:山寺宏一)と特殊部隊ES.W.A.T.でコンビを組み、治安維持にあたっていた。

ところがある日、新パートナーのテレウス(声:岸祐二)の顔をみてデュナンは激しく動揺する。

彼は人間だったころのブリアレオスの遺伝子から作られたバイオロイドだったのだ・・・

本作の前編である劇場版『APPLESEED』は、フル3Dライブアニメという表現手法をもって初めて映像化した作品。
3Dライブアニメとは3DCGをセルアニメのような画風に変換するトゥーンシェーダーと、登場人物のリアルな動きを可能とするモーションキャプチャ技術を融合させた手法を示す造語です。

セルアニメに近い画風でありながら、従来のアニメーションと比べ、自由なカメラワークやよりリアルな動きが表現でき、映画作品に向いていると言われています。
確かに、アクションシーンは実写映画さながらの躍動感でした!
戦闘シーンのカメラワークがすごくかっこいい、ハリウッドっぽい印象を受けます。
それもそのはず、プロデューサーは『フェイス/オフ』や『M:i:2』等を監督したジョン・ウーが担当。
やはり、海外の描き方って色濃く出るもんなんですねー。
そしてそして!
音楽監修を細野晴臣が担当。
元YMOの三人(細野、坂本龍一、高橋幸宏)がHASYMO名義で書き下ろしたメインテーマ『RESCUE』が話題を呼びました。
その他、テイ・トウワ、コーネリアス、m-flo、rei harakamiなどが名を連ねています。
音楽好きならテンションあがりっぱなしです
特に、近未来をイメージしたテクノサウンドがアツいです。
個人的に、rei harakamiの音楽が好きなので、こちらもおすすめ。
そしてそしてそして!!(もう少しお付き合いください笑)
PRADAのデザイナーがデュナンの衣装を担当。
ミウッチャが今回デザインした衣裳は2パターン。
スタッズ付きのアーミーブーツや、ファーのポケットつきのミニドレス風コート、エルボーパッド、異素材の切替がみせるコントラストなど、キャラクターの個性を活かしたミウッチャらしい遊び心溢れるデザインが目を引きました。


ミウッチャは
「タフでありながらもセクシーな女性像を表現した」
と説明しています。
いやー、パーティの時の衣装は衝撃的でした
全体を通じて、ストーリーや人間描写にもう少し工夫があってもいいかなぁとは思いましたが
ジャパニメーション(日本文化)と海外の文化が融合したなぁという感想です。
主題となった、”争いは個体差にある”という命題もよかったです。
その価値観を、日本だけでなく、世界と共同しながら進めたこと。
本作の評価はまさにここにあります。
言語の違い、肌の違い、考え方の違い、文化の違い・・・
様々な違いを、議論を続けることで進歩してきたとしたら
その選択は間違ってなかったと信じたいものです。
しっかりと前を向いて、未来を作っていく。
そんなことを考えた、ジャパニメーション日和でした

「EX MACHINA -エクスマキナ-」 監督:荒牧伸志
ここで、皆さんに質問です。
遠い未来、クローン技術が普及した社会における仮定の話。
顔面を含めた体のほとんどが機械になってしまったオリジナル彼氏
見た目は彼氏、でも中身は100%生身のクローン
が同時に存在したとしたら、
あなたはどちらを選びますか

うーん、僕は・・・見た目よりも中身ですかねー?
いや、でも、機械だと肌の温もりとかなさそうですよね。
やはり、心が大事なのかと・・・
なんていうことを考えてしまいます

『APPLESEED アップルシード』(04年、日)の続編で、荒牧伸志監督と原作者の士郎正宗が再び手を組んで作り上げた、HD(高密度)アニメーション。
前作から7年後の西暦2138年、中立都市オリュンポスでは人間、サイボーグ、そしてバイオロイド(クローン)が共存していたが、いまだテロリズムを根絶するにはいたっていなかった。

ヒロインのデュナン(声:小林愛)は、最新鋭のサイボーグであり恋人のブリアレオス(声:山寺宏一)と特殊部隊ES.W.A.T.でコンビを組み、治安維持にあたっていた。

ところがある日、新パートナーのテレウス(声:岸祐二)の顔をみてデュナンは激しく動揺する。

彼は人間だったころのブリアレオスの遺伝子から作られたバイオロイドだったのだ・・・

本作の前編である劇場版『APPLESEED』は、フル3Dライブアニメという表現手法をもって初めて映像化した作品。
3Dライブアニメとは3DCGをセルアニメのような画風に変換するトゥーンシェーダーと、登場人物のリアルな動きを可能とするモーションキャプチャ技術を融合させた手法を示す造語です。

セルアニメに近い画風でありながら、従来のアニメーションと比べ、自由なカメラワークやよりリアルな動きが表現でき、映画作品に向いていると言われています。
確かに、アクションシーンは実写映画さながらの躍動感でした!
戦闘シーンのカメラワークがすごくかっこいい、ハリウッドっぽい印象を受けます。
それもそのはず、プロデューサーは『フェイス/オフ』や『M:i:2』等を監督したジョン・ウーが担当。
やはり、海外の描き方って色濃く出るもんなんですねー。
そしてそして!
音楽監修を細野晴臣が担当。
元YMOの三人(細野、坂本龍一、高橋幸宏)がHASYMO名義で書き下ろしたメインテーマ『RESCUE』が話題を呼びました。
その他、テイ・トウワ、コーネリアス、m-flo、rei harakamiなどが名を連ねています。
音楽好きならテンションあがりっぱなしです

特に、近未来をイメージしたテクノサウンドがアツいです。
個人的に、rei harakamiの音楽が好きなので、こちらもおすすめ。
そしてそしてそして!!(もう少しお付き合いください笑)
PRADAのデザイナーがデュナンの衣装を担当。
ミウッチャが今回デザインした衣裳は2パターン。
スタッズ付きのアーミーブーツや、ファーのポケットつきのミニドレス風コート、エルボーパッド、異素材の切替がみせるコントラストなど、キャラクターの個性を活かしたミウッチャらしい遊び心溢れるデザインが目を引きました。


ミウッチャは
「タフでありながらもセクシーな女性像を表現した」
と説明しています。
いやー、パーティの時の衣装は衝撃的でした

全体を通じて、ストーリーや人間描写にもう少し工夫があってもいいかなぁとは思いましたが
ジャパニメーション(日本文化)と海外の文化が融合したなぁという感想です。
主題となった、”争いは個体差にある”という命題もよかったです。
その価値観を、日本だけでなく、世界と共同しながら進めたこと。
本作の評価はまさにここにあります。
言語の違い、肌の違い、考え方の違い、文化の違い・・・
様々な違いを、議論を続けることで進歩してきたとしたら
その選択は間違ってなかったと信じたいものです。
しっかりと前を向いて、未来を作っていく。
そんなことを考えた、ジャパニメーション日和でした

Posted by いぶすきー at 13:04
劇場版アニメ
2010年06月23日
腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
お姉ちゃんは、最高におもしろいよ

「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」 監督:吉田大八

本谷有希子による戯曲、元々が舞台化が先で、2007年には映画化されました

個人的に、原作がかなり好きです。
過剰なまでの人物描写が最高に刺激的。
表紙のデザインもかっこよく、よかったら手にとって読んでみてほしいです。
いやー、姉の同級生を相手に売春して自己資金を貯めた話には度肝を抜かれました!
妹の心理描写が最高にいけてました(笑)
第18回三島由紀夫賞の候補にもなったほどです

【ストーリー】
両親の訃報を受け、東京から山間の田舎に戻った姉・香澄。

家には母の連れ子だった兄・穴道、その嫁・待子、そして内向的な妹・清深がいた。
女優を目指し、家族の反対を押し切って上京したものの、その超ゴーマンな性格が災いし、女優活動も頭打ち。

そんな姉の帰省により、沈殿していた姉妹の関係は一気に爆発炎上、周囲の人々もその渦の中へと巻き込まれていく。
監督は、最近話題の「パーマネント野ばら」(出演:菅野美穂、江口洋介、小池栄子、池脇千鶴、宇崎竜童、夏木マリ) ※2010年5月公開の吉田大八監督。
彼は元々CMディレクター出身で、映画監督界の中では犬童一心や高崎卓馬あたりに近い位置なのではないでしょうか。
キャッチーなCMのように、シーンひとつひとつがとても綺麗に流れていくイメージ。
観ていてストレスがないので、観る人は選ばない印象はうけます。
ただ、原作を尊重するあまりか、元々が戯曲であるがゆえか
どこか、ストーリー全体に厚みを感じられないような気もしたのが心残りですかねー。

ロケーションは石川県の能登で行われ、北陸地方(昔、富山県に住んでいました)の方なら、風景にどことなく懐かしさを覚えるかもしれません。
田舎のけだるい空気感の描写はさすがCM界のトップクリエイター!
あの倦怠感がにじみ出ていました。
地方の描写だけでも観る価値は十分にあります。

主演の佐藤江梨子は、どこかトガった役柄は適役!
普通っぽい役より、キューティハニーのようにちょっと変わった役柄の方がハマる気がします。
妹役の佐津川愛美が好演。
終始緊張感のある演技で、姉妹でやりあうシーンは興奮しました。
シスコンの永瀬正敏もよく、マゾの永作博美はもはやトラウマになりそうです(笑)
2人の大物がよく演じてくれたなぁーと感心。
永作博美がすごくよかったです。
よかったら観てみてください

Posted by いぶすきー at 01:51
映画
2010年06月21日
おいしい殺し方
お い し い 殺 し 方

『おいしい殺し方』 監督:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
料理下手のもてない小学校教師ユカが、お料理教室で思いもよらない怪事件に巻き込まれていくドタバタサスペンスコメディ
演劇界の鬼才ケラリーノ・サンドロヴィッチが、演出、脚本をてがけ、ファンの間で異常な盛り上がりを見せるほどの人気を集めました。
主演の奥菜恵はコメディエンヌの新境地を開拓
舞台でも活躍している犬山イヌコ、池谷のぶえもおもしろすぎます
笑
犬山イヌコさんは『ポケットモンスターシリーズ』のニャース役、『みどりのマキバオー』のマキバオー役などで有名です

ポケモンを観たことがある方なら、きっとニャースを思い出すはずです(笑)
小学校の教師、ユカ(奥菜恵)は極度の料理下手。

恋人に手料理を食べさせたい一心で料理学校へ通うことを決意した。
講師である人気料理家、東大寺ハルキ(久ヶ沢徹)に気に入られたのはよかったものの、なぜか東大寺は1回目の授業以降、行方不明に。

ユカの料理学校仲間、カナエ(犬山イヌコ)は、友人のキヨミ(池谷のぶえ)が東大寺と同じマンションに住んでいることを知って東大寺の自宅へ。

だがその矢先、東大寺がマンションから投身自殺してしまう。
彼の死に驚き、疑問を抱いた料理学校の生徒たちは事件の解明に乗り出す…。
同作品はBSフジで2006年2月に放送、USENの動画配信サービス「GyaO」で3月に配信が行なわれました
テレビ放映とネットで配信され、まさにウェブとの共存のあり方を示した作品でもあります
オープニングから野菜を切るシーンで、”殺す・死”のイメージを与えられ
シリアスな作品なのかと思えば
全体的に、どことなくチープな感じが漂い
そのギャップが笑いを誘います
役者さんが舞台や演劇畑の方が多く、演技がずば抜けて上手い。
人が筋違いのことや、突拍子なことを
大真面目に言うシーンには爆笑
笑
脚本の完成度が高く、いやーすごいです!

おすすめです

『おいしい殺し方』 監督:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
料理下手のもてない小学校教師ユカが、お料理教室で思いもよらない怪事件に巻き込まれていくドタバタサスペンスコメディ

演劇界の鬼才ケラリーノ・サンドロヴィッチが、演出、脚本をてがけ、ファンの間で異常な盛り上がりを見せるほどの人気を集めました。
主演の奥菜恵はコメディエンヌの新境地を開拓

舞台でも活躍している犬山イヌコ、池谷のぶえもおもしろすぎます

犬山イヌコさんは『ポケットモンスターシリーズ』のニャース役、『みどりのマキバオー』のマキバオー役などで有名です


ポケモンを観たことがある方なら、きっとニャースを思い出すはずです(笑)
小学校の教師、ユカ(奥菜恵)は極度の料理下手。

恋人に手料理を食べさせたい一心で料理学校へ通うことを決意した。
講師である人気料理家、東大寺ハルキ(久ヶ沢徹)に気に入られたのはよかったものの、なぜか東大寺は1回目の授業以降、行方不明に。

ユカの料理学校仲間、カナエ(犬山イヌコ)は、友人のキヨミ(池谷のぶえ)が東大寺と同じマンションに住んでいることを知って東大寺の自宅へ。

だがその矢先、東大寺がマンションから投身自殺してしまう。
彼の死に驚き、疑問を抱いた料理学校の生徒たちは事件の解明に乗り出す…。
同作品はBSフジで2006年2月に放送、USENの動画配信サービス「GyaO」で3月に配信が行なわれました

テレビ放映とネットで配信され、まさにウェブとの共存のあり方を示した作品でもあります

オープニングから野菜を切るシーンで、”殺す・死”のイメージを与えられ
シリアスな作品なのかと思えば
全体的に、どことなくチープな感じが漂い
そのギャップが笑いを誘います

役者さんが舞台や演劇畑の方が多く、演技がずば抜けて上手い。
人が筋違いのことや、突拍子なことを
大真面目に言うシーンには爆笑

脚本の完成度が高く、いやーすごいです!

おすすめです

Posted by いぶすきー at 13:03
映画
2010年06月19日
アウトレイジ
「全員悪人」

アウトレイジ 監督:北野武
2010年6月12日に公開、北野武の15本目の監督作品。

第63回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式参加作品。
ヤクザの世界で男たちが生き残りを賭け、裏切りや駆け引きなど壮絶な権力闘争を繰り広げる、「世界のキタノ」こと北野武監督が放つ本格バイオレンス・アクション。
タイトルは極悪非道を意味し、登場人物すべてが悪人という異色のドラマが展開する。
主演のビートたけし以外、三浦友和、椎名桔平、加瀬亮ら北野作品初登場の豪華キャストが集結。

これまで繊細な役柄が多かった加瀬亮、監督が絶賛するほどの迫真のキレ演技を見せているのにも注目です
関東一円を取り仕切る巨大暴力団組織・山王会組長の関内(北村総一朗)が若頭の加藤(三浦友和)に、直参である池元組の組長・池元(國村隼)のことで苦言を呈す。

そして、加藤から直系ではない村瀬組を締め付けるよう命令された池元は、配下である大友組の組長・大友(ビートたけし)にその厄介な仕事を任せる。

こうして、ヤクザ界の生き残りを賭けた壮絶な権力闘争が幕を開けた。
いやー!早速観て来ました
北野武作品は恐らく全てみているのですが、なんというか
暴力映画に立ち返ったなぁーとしみじみしました。
『その男凶暴につき』や『BROTHER』あたりが好きだった方には嬉しい作品かと思います。
暴力を、暴力として描く
という点では個人的に大いに評価したいです。
最近の映画ではエンターテイメントの機能としてしか暴力や死が描かれていない作品が多いので
暴力の痛みを描くことで、想像力を掻き立てられました。
今回、監督がある時期一貫していたミニマルな作品作りをされてきた中では
全体的にセリフが多いぞ!?
とは感じました。
いや、別にわるい意味ではなく、語りが多い分
”笑い”が生まれたのかなぁと
『あの夏、いちばん静かな海』や『HANABI』も好きですが
武の笑い要素の入った作品もなかなか
キャスト陣の演技も秀逸、加瀬亮は若手の中でも群を抜いてきたのではないでしょうか。
そして、音楽とファッション!
音楽 - 鈴木慶一
衣装デザイン - 黒澤和子
大友組組長衣装 - 山本耀司
鈴木慶一の音楽がかっこいい
『東京ゴッドファーザーズ』原作・監督:今敏 制作マッドハウス
で感じたあの衝撃
『座頭市』もよかったですねー。
山本耀司の衣装はやっぱり凄い。
「アンチモードによってモードを制する」

『BROTHER』、『Dolls』、『座頭市』

そして、私たち神戸人にとってはホットな話題がこちら
なんとロケ地に神戸が登場しています。
以下、引用
神戸市の広報メルマガ「神戸めるまが倶楽部・5月25日号より
いやはや、神戸人ならおお!!となるはずです(笑)
自分の住んでいるところがロケ地になるとテンションあがりますよね(笑)
旧居留地の高砂ビルってどこにあるんでしょう?
ロケ地も行ってみたいなぁー。
おすすめです

アウトレイジ 監督:北野武
2010年6月12日に公開、北野武の15本目の監督作品。

第63回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式参加作品。
ヤクザの世界で男たちが生き残りを賭け、裏切りや駆け引きなど壮絶な権力闘争を繰り広げる、「世界のキタノ」こと北野武監督が放つ本格バイオレンス・アクション。
タイトルは極悪非道を意味し、登場人物すべてが悪人という異色のドラマが展開する。
主演のビートたけし以外、三浦友和、椎名桔平、加瀬亮ら北野作品初登場の豪華キャストが集結。

これまで繊細な役柄が多かった加瀬亮、監督が絶賛するほどの迫真のキレ演技を見せているのにも注目です

関東一円を取り仕切る巨大暴力団組織・山王会組長の関内(北村総一朗)が若頭の加藤(三浦友和)に、直参である池元組の組長・池元(國村隼)のことで苦言を呈す。

そして、加藤から直系ではない村瀬組を締め付けるよう命令された池元は、配下である大友組の組長・大友(ビートたけし)にその厄介な仕事を任せる。

こうして、ヤクザ界の生き残りを賭けた壮絶な権力闘争が幕を開けた。
いやー!早速観て来ました

北野武作品は恐らく全てみているのですが、なんというか
暴力映画に立ち返ったなぁーとしみじみしました。
『その男凶暴につき』や『BROTHER』あたりが好きだった方には嬉しい作品かと思います。
暴力を、暴力として描く
という点では個人的に大いに評価したいです。
最近の映画ではエンターテイメントの機能としてしか暴力や死が描かれていない作品が多いので
暴力の痛みを描くことで、想像力を掻き立てられました。
今回、監督がある時期一貫していたミニマルな作品作りをされてきた中では
全体的にセリフが多いぞ!?
とは感じました。
いや、別にわるい意味ではなく、語りが多い分
”笑い”が生まれたのかなぁと

『あの夏、いちばん静かな海』や『HANABI』も好きですが
武の笑い要素の入った作品もなかなか

キャスト陣の演技も秀逸、加瀬亮は若手の中でも群を抜いてきたのではないでしょうか。
そして、音楽とファッション!
音楽 - 鈴木慶一
衣装デザイン - 黒澤和子
大友組組長衣装 - 山本耀司
鈴木慶一の音楽がかっこいい

『東京ゴッドファーザーズ』原作・監督:今敏 制作マッドハウス
で感じたあの衝撃

『座頭市』もよかったですねー。
山本耀司の衣装はやっぱり凄い。
「アンチモードによってモードを制する」

『BROTHER』、『Dolls』、『座頭市』

そして、私たち神戸人にとってはホットな話題がこちら

なんとロケ地に神戸が登場しています。
以下、引用
旧居留地の高砂ビルがビートたけしさん演じる大友の組事務所、東門街が物語序盤の繁華街として登場する他、東門街のクラブとアパート、北野坂のクラブ、市役所裏の道路、ポートピアホテル、神戸国際展示場の地下駐車場、ポートアイランドの用地と道路、神戸市中央卸売市場、なぎさ公園、県立工業技術センター、旧市立高校など、市内各所で撮影されました。
神戸市の広報メルマガ「神戸めるまが倶楽部・5月25日号より
いやはや、神戸人ならおお!!となるはずです(笑)
自分の住んでいるところがロケ地になるとテンションあがりますよね(笑)
旧居留地の高砂ビルってどこにあるんでしょう?
ロケ地も行ってみたいなぁー。
おすすめです

Posted by いぶすきー at 13:03
映画
2010年06月17日
荒川アンダー ザ ブリッジ
私はお前とみんなと、
ずっと一緒にいたいんだ

荒川アンダー ザ ブリッジ 監督:新房昭之
こんにちは、映画ブログです

前回に続いて、今期(2010春)のオススメをご紹介します

荒川アンダー ザ ブリッジは、原作中村光、2004年より『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)で連載中の電波系ギャグ・ラブコメディ作品。
2010年4月、アニメーション制作・シャフトで放送スタート!
監督には、あの「さよなら絶望先生」シリーズや『化物語』などを手がける新房昭之氏

舞台は荒川河川敷…そこにはとっても愉快でとっても電波な人が住んでいます。
勝ち組エリート青年「リク」とホームレス美少女「ニノ」を中心に展開する新感覚ストーリー!!
主人公・市ノ宮行は世界のトップ企業社長の御曹司。

幼い頃から父に「他人に借りを作るな」と教えられ、その教え通りに借りを作らずに生きてきた。
しかし、ひょんなことから溺れかけた際、荒川河川敷に住む自称金星人のニノに命を救われる。

「命の恩人」という余りに重すぎる借り。
その恩返しとしてニノが行に要求したのは「私に恋をさせてくれないか?」という事だった。
こうして行はニノの恋人となり、自身も橋の下で生活することになる。

荒川の橋下では常識から外れた人々がいっぱい住んでいた。

行は「リクルート」(通称「リク」)という名前を与えられ、橋下の住人の一人として暮らす事に……。
深夜帯のTVシリーズでは定評のあるシャフト制作とだけあり、映像がとにかく斬新です

エンディングで村長(カッパ)が実写で登場した時は驚きました(笑)
ほかに、話の数が11回目の放送で、すでに90話を超えているのにも驚きです

(※11 BRIDGE第94話)
いくつかの短いストーリーが展開されて、漫画ファンにとっては
あの漫画のリズミカルな展開が映像で楽しめるのではないかと思います

また、豪華なキャスト陣と個性あるキャラクターも魅力的です

■ニノ (cv. 坂本真綾)
自称金星人のホームレス美少女。
■市ノ宮 行 = リク (cv. 神谷浩史)
本名は市ノ宮 行 (いちのみや・こう)だが村長にリクルート(通称リク)と名付けられる。「市ノ宮グループ」の御曹司であり、自身も多数の会社を経営する若きエリート。命の恩人となったニノに借りを返す為、ニノの恋人となり、荒川河川敷に住むことになる。
■村長 (cv. 藤原啓治)
河川敷の主で河童。河川敷に住む人々は彼に名前をもらわなければ住人と認められない。どう見ても河童の着ぐるみを着た人。
■星 (cv. 杉田智和)
トレーラーハウスに住む星のマスクをかぶった男。元売れっ子ミュージシャンだった……らしい。ニノに惚れている。
■シスター (cv. 子安武人)
何故か修道女の衣装を着ているがどう見ても2M超えの屈強な大男。実は某国の傭兵上がりで銃火器の扱いに長けている。河川敷にある教会でミサを開く。
今期は、明石さんといい、坂本真綾さんが大活躍ですね

そして、個人的に気に入っているのがオープニング


魚食べています(笑)

色彩も絶妙です


やくしまるえつこ「ヴィーナスとジーザス」
思わずジャケットに惚れ込んで買ってしまいました

いやー、実は原作自体は「何だこれは?!」と思っていたんです。

あの頃はまさかアニメ化されるとは思ってもいませんでした。
なんせ内容が電波系なので、薦めるのも迷っていました。
それが、今ではたくさんの方に読まれていると思うと
なんだかジーンとします。笑
余談ですが、当時、東京に旅行で行った時に
「荒川アンダー ザ ブリッジで有名な、荒川行こうぜ!」
と、友人に言ったことがあります(笑)
友人は
「荒川アンダー ザ ブリッジ・・・?知らないなぁ。
荒川といえば、金八やろ?」
と話していました(笑)

ゴリ押しで荒川へ行って、東京の星空を眺めたのは
青春の思い出です(笑)
写真は2008年ぐらいですかね?
今思えば、ちょっとした聖地巡礼ですね

とにかく、アニメ化おめでとうー

おすすめです

Posted by いぶすきー at 13:30
アニメ(TVシリーズ)
2010年06月14日
四畳半神話大系
-大学三回生の春までの二年間を思い返してみて
実益のあることなど何一つしていないことを断言しておこう-

四畳半神話大系:湯浅政明
こんにちは、映画ブログです^^
久しぶりに、TVシリーズのアニメでかなりおもしろいものがあるので
放送終了前ですがおすすめします

個人的に今期(2010春)で一番好きです。
過去を振り返ると
あの時こうしておけば・・・
あの時こっちを選んでおけば・・・
未来は変わっていたのかもしれない

と考えたことは一度くらいあるかと思います

京都が好きな方、行ったことがある方

クールなジャパニメーションが好きな方

京都の大学生なら絶対必見です

『四畳半神話大系』、原作は森見登美彦


監督を湯浅政明氏、シリーズ構成をヨーロッパ企画の上田誠氏、キャラクター原案を中村佑介氏、キャラクターデザイン・総作画監督を伊東伸高氏、そしてアニメーション制作をマッドハウスが担当。
これだけの豪華なラインナップで、おもしろくないわけがない

と思いましたが、やはり予想をはるかに超えておもしろかったです


原作は、京都大学3回生の男子学生が、1回生の時に選んだサークルが自らの大学生活をいかに変えていったか、その可能性を四つの短編から構成。

バラ色のキャンパスライフを思い描く主人公「私」と、悪友・小津、孤高の乙女・明石さん、謎の人物・樋口師匠など、個性豊かなキャラクターとのやりとりをコミカルに描いています。
キャラクターそれぞれがいい味出ています

私の長いセリフもよく、オズの妖怪(?)度もよく
明石さんがかわいく、師匠がおもしろいです

4月より放送枠が1時間に拡大されたフジテレビ"ノイタミナ"。
4月期は15日より放送開始となった『さらい屋五葉』

こちらもなかなかおもしろいでござるよ

オノナツメファンにとってはこの上なくテンションあがるでござる

22日からスタートする『四畳半神話大系』の2本がラインナップされています。
さすがノイタミナ枠、ヒット作を飛ばしています

京都大学吉田寮 、鴨川デルタなど、コラージュ的に実写を使っているシーンがかっこいい

京都に行ったことある方なら「おぉ!」となるはず

そして、音楽も最高です


ASIAN KUNG-FU GENERATIONによるオープニングテーマ「迷子犬と雨のビート」
いしわたり淳治&砂原良徳+やくしまるえつこによるエンディングテーマ「神様のいうとおり」
音楽好きにとっても文句なし

サイコーにおすすめです

あぁー


Posted by いぶすきー at 12:56
アニメ(TVシリーズ)
2010年06月10日
true tears

true tears 監督:西村純二
「La'cryma原作」の大ヒットPCゲームに大胆なアレンジを加え、富山県に実在する町並みを舞台に高校生達の心震える青春ストーリーに仕上げたTVアニメ。
高校時代を富山県で過ごした私にとって、何とも印象深い作品です。
アニメーション制作は富山県にあるP.A.WORKSで、最近では「Angel Beats!」を手掛けています。
絵本作家を目指す高校生「仲上眞一郎」は、仲上家に引き取られてきた同じ高校に通う「湯浅比呂美」、そして両親の4人で暮らしている。
眞一郎の母は、ある理由から比呂美につらく当たっていた。

ある日、眞一郎は学校の裏庭で、木に登って降りられなくなった少女「石動乃絵」と出会う。

彼女は過去に起こったある出来事がきっかけで、涙が流せなくなったのだという。
眞一郎は彼女との出会いをきっかけに比呂美、親友「野伏三代吉」、幼馴染み「安藤愛子」らとの関係や、自分自身との向き合い方に変化を生じさせていく。
彼らはそれぞれに悩み、すべきことを模索し、成長していきます。
青春時代特有の情感がよく、張り巡らされて伏線の数々、交錯しあう高校生の恋愛模様が実にうまく描かれています。
キャラクターたちは、それぞれ人生の岐路に立たされます。
しかし、そんな状況であっても、前に進んでいかなければなりません。
そんな姿勢から、自らの意志で選択することの重要性を感じました。
そして、何より本アニメーションが地域活性化に繋がる可能性をみせました。

本作では、富山県南砺市城端地区(旧城端町)を中心とした実際の町並みや風景がモデルになっており、愛子が働く今川焼き屋や公園の噴水、ショッピングモールなど城端にないものも富山県に実在する建物をモデルにしています。
そこで、南砺市の城端地区では積極的に観光として取り入れ、2008年4月の城端しだれ桜まつりでの催事としてパネル展示や関連商品販売が行われました。
また、2008年4月に城端商工会から発行された観光パンフレットでは、「城端を舞台に描かれた青春恋愛アニメ」として、この作品が紹介されているほか、西村監督による城端の印象を綴ったコラムが掲載されています。
さらに、JR西日本城端線城端駅の一角には記帳ノートが置かれ、ポスターなどが張られています。

駅に設置されている城端観光協会窓口では2008年春に、作品の主要キャラクター3名が登場する南砺市の観光ポスター(番宣ポスターとは異なるデザイン)が販売され、城端地区の観光施設「じょうはな織館」では2008年のむぎや祭に併せて作品をあしらったクリアファイルが発売、同年末には観光ポスターのデザインをあしらった地元商店会のポイントカードが限定発行されるなどした。
これらの巡礼記事がネット上にアップされ、地元のPRにつながった。
城端観光協会によると今までは年配の観光客が中心であったが、これらアニメの影響により若い観光客が増えたという。
さらに放送終了後もブームは衰えることなく、2008年9月の祭りでは観光客が殺到したとのこと。
2009年7月5日には、南砺市城端伝統芸能会館『じょうはな座』にて「来城記念ファンイベント」が開催され、出演声優やスタッフなど9人が南砺市観光大使に任命されました。

写真は城端エリアで使えるポイントカードです。
僕も富山県に行った際に、城端を訪問して、ポイントカードを作ってきました(笑)
話はそれますが、夏休みに「地域活性化」をテーマに自転車で北海道から富士山を横断したことがありました。
その実体験として、アニメーションや映画などのコンテンツが地域活性化に繋がる光景を目の当たりにしました。
作品それ自体も、地元の良さにしても、アニメーションが、何かの役に立つことはいいことであるし、今まで見過ごされてきたものが再発見されることはとても素晴らしい。
関係ないが、デートスポットや買い物がファボーレばかりなところに思わず笑ってしまいました。笑
ローカルネタですいません。笑
Posted by いぶすきー at 13:00
アニメ(TVシリーズ)
2010年06月03日
ホッタラケの島 ~遥と魔法の鏡~
「人間が最後に『ホッタラケ』にするものは、思い出なんだ」
こんにちは、映画ブログです

皆さんは、昔は大切にしていたのに、今はどこにあるかもわからない・・・
そんな、ホッタラケ=ほったらかし にしているものはありませんか


『ホッタラケの島 ~遥と魔法の鏡~』
2009年8月22日に公開された日本のアニメ映画。
フジテレビジョン(フジテレビ開局50周年記念作品)、Production I.G製作
子供のころに大切にしていたものの、いつしか放置されてしまったおもちゃや絵本といった宝物。
高校生の遥は、亡くなった母親から貰った手鏡がなくなってしまったことで、神社にお参りに行き手鏡を返してほしいと祈る。

そこに狐があらわれ、人がほったらかした物をこっそり持ち去る姿を目撃する。
狐を追いかけると、神社の裏に不思議な穴がある。実は狐の世界へと通じる穴だった。

遥は手鏡が狐の世界にあるかもしれないと思い、不思議な「ホッタラケの島」での冒険が始まる。
2Dアニメ的な味と3DCGが融合した日本独自のフルCGアニメーション

※3DCG
空間や立体など3次元の存在を、コンピュータの画面に投影して描画した画像や映像のことです。

この映画制作のため、製作チームは、ソフトウェアの開発から始め4年をかけて映画を完成させました


日本オリジナルのジャパニメーション!
日本の可能性を大いに感じます

このストーリーのベースは、武蔵野に古くから伝わる民話。

なくなったものを探すとき
ハタヤ稲荷という神社にお参りして卵を授けると
探していたものが帰って来る
という言い伝えをプロデューサーと監督が膨らませたオリジナル・ストーリー。
映画を観終わって・・・
あぁ、そういえば昔は大事にしていたのに
今は忘れているものあったなぁと思いました。
大事にしていたぬいぐるみ、おもちゃ、誕生日プレゼント。
思わず、目頭が熱くなりました

皆さんも、ほったらかしにしているものはありませんか

僕はこれからも、ほったらけにされている
素晴らしい作品の数々を紹介していきたいと思いました。
おすすめです

【キャラクターボイス】
綾瀬はるか
沢城みゆき
戸田菜穂
大森南朋
谷村美月
家弓家正
松元環季
【スタッフ】
製作: 亀山千広 石川光久
企画: 石原隆 石川みちる
プロデューサー: 関口大輔 森下勝司
監督: 佐藤信介
脚本: 安達寛高 佐藤信介
キャラクターデザイン: 石森連 ヒラタリョウ
演出: 塩谷直義
アニメーションプロデューサー: 高木真司
ラインプロデューサー: 牧野治康
アシスタントプロデューサー: 稲葉直人
CG監督: 長崎高士
美術監督: 野村正信
編集: 今井剛
音響監督: 宇井孝司
音楽: 上田禎
主題歌: スピッツ「君は太陽」(ユニバーサルJ)
Posted by いぶすきー at 13:18
劇場版アニメ
2010年06月02日
秒速5センチメートル
・遠距離恋愛をしたことがある
・お互い好きなのに、離れてしまったことがある
・忘れられない人や、思い出がある
・・・こんにちは、映画ぶろぐです

上の項目にピンと来た方は必見です

今回は、まだ観たことがない方にはぜひとも観ていただきたい
とっておきの作品をご紹介します


秒速5センチメートル 監督:新海誠
『ほしのこえ』、『雲のむこう、約束の場所』の新海誠が手掛けた
東京ローカルを舞台に一組の少女と少年の初恋と、その顛末を3つの短編で描く連作アニメ。
舞台は東京の小学校。

転校を繰り返してきた二人は、互いの境遇の類似からやがて特別な思いを寄せ合うようになる。


明里が栃木の中学校に入ってからも仲良しのまま文通を続けていたが、1学期の終わりに貴樹の鹿児島への転校が決まる。

貴樹は最後に明里に会うため、栃木県の小山の先まで向かうが、彼の乗るJR宇都宮線は記録的な豪雪に見舞われ・・・
映像がとにかく美しく、光の効果がとても綺麗です

2002年に公開した『ほしのこえ』は、監督・脚本・演出・作画・美術・編集などほとんどの作業を一人で行った約25分のフルデジタルアニメーションで、従来の自主制作のレベルをはるかに超えたクオリティーの高さが注目を浴びました。

デジタル時代の到来で、1人でもクリエイションが可能になったと、各誌で話題になりました。
石原慎太郎都知事から
「この知られざる才能は、世界に届く存在だ!」
と絶賛されたほどです

2004年には初の劇場長編作品となる『雲のむこう、約束の場所』が公開。
前作以上の作画のクオリティーと巧みな演出、音楽とのマッチングが大いに評価され、この作品で第59回毎日映画コンクールアニメーション映画賞を、宮崎駿監督の『ハウルの動く城』などを抑え受賞しました。

ちなみに、タイトルの「秒速5センチメートル」とは
「桜の花びらの落ちるスピード」
のことで作中冒頭でも明かされています。

主題歌の
「One more time, One more chance」
は山崎まさよしが1997年に発表した曲ですが、名曲は時を超えても色あせないことを感じます

選曲自体は監督自ら直感でオファーしたそうです

いやー、個人的には本当にオススメです

ぜひ一度観てみてはいかがでしょうか

Posted by いぶすきー at 13:02
劇場版アニメ
2010年06月01日
ルパン三世 カリオストロの城
こんにちは、映画ブログです。
今回ご紹介するのは、どうしても今一度おすすめしたい作品です

ルパン三世 カリオストロの城 監督:宮崎駿
『ルパン三世 カリオストロの城』は、漫画家モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第二作目。
封切は1979年12月15日。
現スタジオジブリの宮崎駿が、初めて監督を担当した映画作品として知られている。
今さらながら、名作中の名作。
もし観てない方は必見です
世界的な怪盗ルパン三世と相棒の次元大介は、モナコの国営カジノ大金庫から売上金を盗み出すことに成功し、追っ手をかわして車で逃走していた。

車内で札束に埋もれた二人は浮かれていたが、ふと盗んだ札束に目を落としたルパンは、それが「ゴート札」と呼ばれる、史上最も精巧な出来を誇る幻の偽札であることに気づく。
次の仕事としてゴート札の秘密を暴くことを選び、ゴート札の出処と疑われているヨーロッパの独立国家“カリオストロ公国”に入国したルパンは、そこでウェディングドレスを身につけた少女が何者かに追われているのに出くわす。
ルパンは追手を撃退したものの、少女は別の一団に連れ去られてしまう。

少女はカリオストロ公国大公家の継承者、クラリス・ド・カリオストロ(クラリス姫)であった。
現在の公国は大公の急逝に伴い、ラサール・ド・カリオストロ伯爵を摂政としており、大公位は空位となっていた。
公国の実質的な統治者となっている伯爵は、クラリスを妻として迎えることで大公位を得ての独裁を狙っていた。クラリスは伯爵の居城であるカリオストロ城に閉じ込められてしまう。
本作品においての評価は、従来のルパンファンと、カリオストロの城のファンとに分けられるが、個人的に両者を踏まえても高く評価したいと思う。

ひとつに、前提として私が宮崎ファンというのもあるが、賛否両論あるものの、監督の志向が出ている作品というのに魅力を感じるからだ。

そして何より、このような論争を生じたという事件性も包括し、エンターテイメントとして見事であること。
あのスピルバーグがカンヌ国際映画祭で本作を
「史上最高の冒険活劇の一つ」
と評し、特に冒頭のカーチェイスを
「映画史上最も完璧なカーチェイス」
と噂したという話も残っている。
宮崎氏本人は自著『出発点』で、
「この作品はルパン1stシリーズや、東映時代にやってきたことの大棚ざらえで、だから昔からぼくの仕事を見てた人は失望したというのはよくわかるんです。
汚れきった中年のおじさんを使って、新鮮なハッとする作品は作れないですよ。
こういうことは2度とできないなって、思ってやりました」
と語っている。
このことは、制作スケジュールの問題で、本作のDパートでは仕上げに手間がかからないよう絵コンテを切ったとも述べており、ルパンがクラリスを誘拐した後、オートジャイロによる空中戦も予定されていたが、本編では割愛された。
しかしながら、オープニングでの少ないカット割は見事で、岡田斗司夫の「東大オタク学講座」でも紹介されている。

そして、この割愛された部分は別の機会で提供されて補完されている。
完全版なるものができたら一番いいのだが、そう上手くはいかないのがこの業界なのかもしれない。
原作者のモンキー・パンチは
「日本国外のルパン三世ファンの95%は「ファンになったきっかけ」として本作を挙げる」と述べながらも、2007 年7月「ルパン三世シークレットナイト(新文芸坐)にて「(試写会で見た後の取材で)『これは僕のルパンじゃない』って言ったんですね。
『僕には描けない、優しさに包まれた、宮崎くんの作品としてとてもいい作品だ』
って。でもこの後半の部分が削られて、最初の一言だけが大きく取り上げられちゃいましてね(苦笑)。
僕のルパンは毒って言うか、目的のためなら手段を選ばないところとか、欲望とか人間の汚いところとか持ったキャラクターですからね。あんなに優しくは描けないなぁ」
と、原作と映画の違いも述べている。

その一方で、銭形のキャラクターに関しては「銭形は凄腕の刑事である」というのが原作の設定、作者のイメージであり、アニメのルパン三世においてドジ刑事扱いされる事に不満を述べており、本作については、「銭形警部は宮崎さんの解釈が一番正しい」と語った。
『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』でも、銭形を凄腕の刑事として描いている。
思うに、原作本来の良さを残しながら、アニメーションに仕上げていくことも大事ではあるが、宮崎氏の良さは、それに加えて自分なりの色づけをするところにあると思う。
過去の作品を観ても、本来の原作(海外の逸話等)をそのまま引用していたらこれまでの素晴らしい作品は生まれなかったのではないかと思う。
そして、放送終了後も根強く支持され、TV放映時の高視聴率などを加味すれば、やはりエンターテイメントとしては最高傑作と名高いのもうなづける。
日本のメディア芸術100選アニメーション部門選出(専門家選出4位、一般選出5位)
今回ご紹介するのは、どうしても今一度おすすめしたい作品です


ルパン三世 カリオストロの城 監督:宮崎駿
『ルパン三世 カリオストロの城』は、漫画家モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第二作目。
封切は1979年12月15日。
現スタジオジブリの宮崎駿が、初めて監督を担当した映画作品として知られている。
今さらながら、名作中の名作。
もし観てない方は必見です

世界的な怪盗ルパン三世と相棒の次元大介は、モナコの国営カジノ大金庫から売上金を盗み出すことに成功し、追っ手をかわして車で逃走していた。

車内で札束に埋もれた二人は浮かれていたが、ふと盗んだ札束に目を落としたルパンは、それが「ゴート札」と呼ばれる、史上最も精巧な出来を誇る幻の偽札であることに気づく。
次の仕事としてゴート札の秘密を暴くことを選び、ゴート札の出処と疑われているヨーロッパの独立国家“カリオストロ公国”に入国したルパンは、そこでウェディングドレスを身につけた少女が何者かに追われているのに出くわす。
ルパンは追手を撃退したものの、少女は別の一団に連れ去られてしまう。

少女はカリオストロ公国大公家の継承者、クラリス・ド・カリオストロ(クラリス姫)であった。
現在の公国は大公の急逝に伴い、ラサール・ド・カリオストロ伯爵を摂政としており、大公位は空位となっていた。
公国の実質的な統治者となっている伯爵は、クラリスを妻として迎えることで大公位を得ての独裁を狙っていた。クラリスは伯爵の居城であるカリオストロ城に閉じ込められてしまう。
本作品においての評価は、従来のルパンファンと、カリオストロの城のファンとに分けられるが、個人的に両者を踏まえても高く評価したいと思う。

ひとつに、前提として私が宮崎ファンというのもあるが、賛否両論あるものの、監督の志向が出ている作品というのに魅力を感じるからだ。

そして何より、このような論争を生じたという事件性も包括し、エンターテイメントとして見事であること。
あのスピルバーグがカンヌ国際映画祭で本作を
「史上最高の冒険活劇の一つ」
と評し、特に冒頭のカーチェイスを
「映画史上最も完璧なカーチェイス」
と噂したという話も残っている。
宮崎氏本人は自著『出発点』で、
「この作品はルパン1stシリーズや、東映時代にやってきたことの大棚ざらえで、だから昔からぼくの仕事を見てた人は失望したというのはよくわかるんです。
汚れきった中年のおじさんを使って、新鮮なハッとする作品は作れないですよ。
こういうことは2度とできないなって、思ってやりました」
と語っている。
このことは、制作スケジュールの問題で、本作のDパートでは仕上げに手間がかからないよう絵コンテを切ったとも述べており、ルパンがクラリスを誘拐した後、オートジャイロによる空中戦も予定されていたが、本編では割愛された。
しかしながら、オープニングでの少ないカット割は見事で、岡田斗司夫の「東大オタク学講座」でも紹介されている。

そして、この割愛された部分は別の機会で提供されて補完されている。
完全版なるものができたら一番いいのだが、そう上手くはいかないのがこの業界なのかもしれない。
原作者のモンキー・パンチは
「日本国外のルパン三世ファンの95%は「ファンになったきっかけ」として本作を挙げる」と述べながらも、2007 年7月「ルパン三世シークレットナイト(新文芸坐)にて「(試写会で見た後の取材で)『これは僕のルパンじゃない』って言ったんですね。
『僕には描けない、優しさに包まれた、宮崎くんの作品としてとてもいい作品だ』
って。でもこの後半の部分が削られて、最初の一言だけが大きく取り上げられちゃいましてね(苦笑)。
僕のルパンは毒って言うか、目的のためなら手段を選ばないところとか、欲望とか人間の汚いところとか持ったキャラクターですからね。あんなに優しくは描けないなぁ」
と、原作と映画の違いも述べている。

その一方で、銭形のキャラクターに関しては「銭形は凄腕の刑事である」というのが原作の設定、作者のイメージであり、アニメのルパン三世においてドジ刑事扱いされる事に不満を述べており、本作については、「銭形警部は宮崎さんの解釈が一番正しい」と語った。
『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』でも、銭形を凄腕の刑事として描いている。
思うに、原作本来の良さを残しながら、アニメーションに仕上げていくことも大事ではあるが、宮崎氏の良さは、それに加えて自分なりの色づけをするところにあると思う。
過去の作品を観ても、本来の原作(海外の逸話等)をそのまま引用していたらこれまでの素晴らしい作品は生まれなかったのではないかと思う。
そして、放送終了後も根強く支持され、TV放映時の高視聴率などを加味すれば、やはりエンターテイメントとしては最高傑作と名高いのもうなづける。
日本のメディア芸術100選アニメーション部門選出(専門家選出4位、一般選出5位)
Posted by いぶすきー at 12:58
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