2010年06月28日
ヴァイブレータ
あたし、あなたにさわりたい

ヴァイブレータ 監督:廣木隆一
芥川賞候補にもなった、赤坂真理の同名原作を映画化した男女の孤独な物語。
自分の頭のなかに氾濫する“声”に悩まされ、アルコール依存症に陥っている31歳のルポライター玲(寺島しのぶ)は、コンビニで見かけた長距離トラック運転手の岡部(大森南朋)と関係を持ち、そのまま彼のトラックに乗り込んだ…。

「オレ、中学もまともに出て無くてサ、シンナーやって、風俗店で女の子の手配とかやってた・・・」
「ワタシ、変な声が聞こえるの。
食べ吐きって知ってる?友達の影響で、ワタシもはじめて癖になっちゃった・・・」

オープニングからのしばし続くモノローグによって、思わず一気に作品の世界にのめり込んでしまいます。
廣木隆一監督は元々ピンク映画でデビューしており、どことなくエロティックな演出に関してはピカいち。
2人の何気ない会話の先に、どこか癒しを帯びた雰囲気を感じました。
「この人が優しいのは感情ではなく本能だよ」
のセリフが個人的にすごく印象に残っています。
大森南朋の包容力と、寺島しのぶの相性が抜群でした。
主演の寺島しのぶは、本作で大胆なヌードを披露し、体当たり演技に挑んでいます。
一本の映画が役者の才能を開花させるというが、まさに本作はその代名詞ではないでしょうか。
(※下記受賞一覧有)
ストレスだらけの現代を生きるヒロインの心象が、セリフや字幕、選曲なども巧みに駆使して見事に表現されていました。
家で静かにゆっくりと鑑賞したいところ。
2003年度第77回キネマ旬報ベスト・テン受賞
【個人賞】
脚本賞:荒井晴彦
主演女優賞:寺島しのぶ
助演男優賞:大森南朋
新人女優賞:寺島しのぶ
【2003年度日本映画ベスト・テン】
第3位 ヴァイブレータ
第16回東京国際映画祭
コンペティション部門
寺島しのぶ優秀女優賞受賞
第52回マンハイム国際映画祭
特別賞受賞
第25回ナント三大陸映画祭
主演女優賞受賞
第25回ヨコハマ映画祭
作品賞、監督賞、脚本賞、
主演女優賞、助演男優賞受賞
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