2010年06月01日
ルパン三世 カリオストロの城
こんにちは、映画ブログです。
今回ご紹介するのは、どうしても今一度おすすめしたい作品です

ルパン三世 カリオストロの城 監督:宮崎駿
『ルパン三世 カリオストロの城』は、漫画家モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第二作目。
封切は1979年12月15日。
現スタジオジブリの宮崎駿が、初めて監督を担当した映画作品として知られている。
今さらながら、名作中の名作。
もし観てない方は必見です
世界的な怪盗ルパン三世と相棒の次元大介は、モナコの国営カジノ大金庫から売上金を盗み出すことに成功し、追っ手をかわして車で逃走していた。

車内で札束に埋もれた二人は浮かれていたが、ふと盗んだ札束に目を落としたルパンは、それが「ゴート札」と呼ばれる、史上最も精巧な出来を誇る幻の偽札であることに気づく。
次の仕事としてゴート札の秘密を暴くことを選び、ゴート札の出処と疑われているヨーロッパの独立国家“カリオストロ公国”に入国したルパンは、そこでウェディングドレスを身につけた少女が何者かに追われているのに出くわす。
ルパンは追手を撃退したものの、少女は別の一団に連れ去られてしまう。

少女はカリオストロ公国大公家の継承者、クラリス・ド・カリオストロ(クラリス姫)であった。
現在の公国は大公の急逝に伴い、ラサール・ド・カリオストロ伯爵を摂政としており、大公位は空位となっていた。
公国の実質的な統治者となっている伯爵は、クラリスを妻として迎えることで大公位を得ての独裁を狙っていた。クラリスは伯爵の居城であるカリオストロ城に閉じ込められてしまう。
本作品においての評価は、従来のルパンファンと、カリオストロの城のファンとに分けられるが、個人的に両者を踏まえても高く評価したいと思う。

ひとつに、前提として私が宮崎ファンというのもあるが、賛否両論あるものの、監督の志向が出ている作品というのに魅力を感じるからだ。

そして何より、このような論争を生じたという事件性も包括し、エンターテイメントとして見事であること。
あのスピルバーグがカンヌ国際映画祭で本作を
「史上最高の冒険活劇の一つ」
と評し、特に冒頭のカーチェイスを
「映画史上最も完璧なカーチェイス」
と噂したという話も残っている。
宮崎氏本人は自著『出発点』で、
「この作品はルパン1stシリーズや、東映時代にやってきたことの大棚ざらえで、だから昔からぼくの仕事を見てた人は失望したというのはよくわかるんです。
汚れきった中年のおじさんを使って、新鮮なハッとする作品は作れないですよ。
こういうことは2度とできないなって、思ってやりました」
と語っている。
このことは、制作スケジュールの問題で、本作のDパートでは仕上げに手間がかからないよう絵コンテを切ったとも述べており、ルパンがクラリスを誘拐した後、オートジャイロによる空中戦も予定されていたが、本編では割愛された。
しかしながら、オープニングでの少ないカット割は見事で、岡田斗司夫の「東大オタク学講座」でも紹介されている。

そして、この割愛された部分は別の機会で提供されて補完されている。
完全版なるものができたら一番いいのだが、そう上手くはいかないのがこの業界なのかもしれない。
原作者のモンキー・パンチは
「日本国外のルパン三世ファンの95%は「ファンになったきっかけ」として本作を挙げる」と述べながらも、2007 年7月「ルパン三世シークレットナイト(新文芸坐)にて「(試写会で見た後の取材で)『これは僕のルパンじゃない』って言ったんですね。
『僕には描けない、優しさに包まれた、宮崎くんの作品としてとてもいい作品だ』
って。でもこの後半の部分が削られて、最初の一言だけが大きく取り上げられちゃいましてね(苦笑)。
僕のルパンは毒って言うか、目的のためなら手段を選ばないところとか、欲望とか人間の汚いところとか持ったキャラクターですからね。あんなに優しくは描けないなぁ」
と、原作と映画の違いも述べている。

その一方で、銭形のキャラクターに関しては「銭形は凄腕の刑事である」というのが原作の設定、作者のイメージであり、アニメのルパン三世においてドジ刑事扱いされる事に不満を述べており、本作については、「銭形警部は宮崎さんの解釈が一番正しい」と語った。
『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』でも、銭形を凄腕の刑事として描いている。
思うに、原作本来の良さを残しながら、アニメーションに仕上げていくことも大事ではあるが、宮崎氏の良さは、それに加えて自分なりの色づけをするところにあると思う。
過去の作品を観ても、本来の原作(海外の逸話等)をそのまま引用していたらこれまでの素晴らしい作品は生まれなかったのではないかと思う。
そして、放送終了後も根強く支持され、TV放映時の高視聴率などを加味すれば、やはりエンターテイメントとしては最高傑作と名高いのもうなづける。
日本のメディア芸術100選アニメーション部門選出(専門家選出4位、一般選出5位)
今回ご紹介するのは、どうしても今一度おすすめしたい作品です


ルパン三世 カリオストロの城 監督:宮崎駿
『ルパン三世 カリオストロの城』は、漫画家モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第二作目。
封切は1979年12月15日。
現スタジオジブリの宮崎駿が、初めて監督を担当した映画作品として知られている。
今さらながら、名作中の名作。
もし観てない方は必見です

世界的な怪盗ルパン三世と相棒の次元大介は、モナコの国営カジノ大金庫から売上金を盗み出すことに成功し、追っ手をかわして車で逃走していた。

車内で札束に埋もれた二人は浮かれていたが、ふと盗んだ札束に目を落としたルパンは、それが「ゴート札」と呼ばれる、史上最も精巧な出来を誇る幻の偽札であることに気づく。
次の仕事としてゴート札の秘密を暴くことを選び、ゴート札の出処と疑われているヨーロッパの独立国家“カリオストロ公国”に入国したルパンは、そこでウェディングドレスを身につけた少女が何者かに追われているのに出くわす。
ルパンは追手を撃退したものの、少女は別の一団に連れ去られてしまう。

少女はカリオストロ公国大公家の継承者、クラリス・ド・カリオストロ(クラリス姫)であった。
現在の公国は大公の急逝に伴い、ラサール・ド・カリオストロ伯爵を摂政としており、大公位は空位となっていた。
公国の実質的な統治者となっている伯爵は、クラリスを妻として迎えることで大公位を得ての独裁を狙っていた。クラリスは伯爵の居城であるカリオストロ城に閉じ込められてしまう。
本作品においての評価は、従来のルパンファンと、カリオストロの城のファンとに分けられるが、個人的に両者を踏まえても高く評価したいと思う。

ひとつに、前提として私が宮崎ファンというのもあるが、賛否両論あるものの、監督の志向が出ている作品というのに魅力を感じるからだ。

そして何より、このような論争を生じたという事件性も包括し、エンターテイメントとして見事であること。
あのスピルバーグがカンヌ国際映画祭で本作を
「史上最高の冒険活劇の一つ」
と評し、特に冒頭のカーチェイスを
「映画史上最も完璧なカーチェイス」
と噂したという話も残っている。
宮崎氏本人は自著『出発点』で、
「この作品はルパン1stシリーズや、東映時代にやってきたことの大棚ざらえで、だから昔からぼくの仕事を見てた人は失望したというのはよくわかるんです。
汚れきった中年のおじさんを使って、新鮮なハッとする作品は作れないですよ。
こういうことは2度とできないなって、思ってやりました」
と語っている。
このことは、制作スケジュールの問題で、本作のDパートでは仕上げに手間がかからないよう絵コンテを切ったとも述べており、ルパンがクラリスを誘拐した後、オートジャイロによる空中戦も予定されていたが、本編では割愛された。
しかしながら、オープニングでの少ないカット割は見事で、岡田斗司夫の「東大オタク学講座」でも紹介されている。

そして、この割愛された部分は別の機会で提供されて補完されている。
完全版なるものができたら一番いいのだが、そう上手くはいかないのがこの業界なのかもしれない。
原作者のモンキー・パンチは
「日本国外のルパン三世ファンの95%は「ファンになったきっかけ」として本作を挙げる」と述べながらも、2007 年7月「ルパン三世シークレットナイト(新文芸坐)にて「(試写会で見た後の取材で)『これは僕のルパンじゃない』って言ったんですね。
『僕には描けない、優しさに包まれた、宮崎くんの作品としてとてもいい作品だ』
って。でもこの後半の部分が削られて、最初の一言だけが大きく取り上げられちゃいましてね(苦笑)。
僕のルパンは毒って言うか、目的のためなら手段を選ばないところとか、欲望とか人間の汚いところとか持ったキャラクターですからね。あんなに優しくは描けないなぁ」
と、原作と映画の違いも述べている。

その一方で、銭形のキャラクターに関しては「銭形は凄腕の刑事である」というのが原作の設定、作者のイメージであり、アニメのルパン三世においてドジ刑事扱いされる事に不満を述べており、本作については、「銭形警部は宮崎さんの解釈が一番正しい」と語った。
『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』でも、銭形を凄腕の刑事として描いている。
思うに、原作本来の良さを残しながら、アニメーションに仕上げていくことも大事ではあるが、宮崎氏の良さは、それに加えて自分なりの色づけをするところにあると思う。
過去の作品を観ても、本来の原作(海外の逸話等)をそのまま引用していたらこれまでの素晴らしい作品は生まれなかったのではないかと思う。
そして、放送終了後も根強く支持され、TV放映時の高視聴率などを加味すれば、やはりエンターテイメントとしては最高傑作と名高いのもうなづける。
日本のメディア芸術100選アニメーション部門選出(専門家選出4位、一般選出5位)
Posted by いぶすきー at 12:58
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