2010年06月19日
アウトレイジ
「全員悪人」

アウトレイジ 監督:北野武
2010年6月12日に公開、北野武の15本目の監督作品。

第63回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式参加作品。
ヤクザの世界で男たちが生き残りを賭け、裏切りや駆け引きなど壮絶な権力闘争を繰り広げる、「世界のキタノ」こと北野武監督が放つ本格バイオレンス・アクション。
タイトルは極悪非道を意味し、登場人物すべてが悪人という異色のドラマが展開する。
主演のビートたけし以外、三浦友和、椎名桔平、加瀬亮ら北野作品初登場の豪華キャストが集結。

これまで繊細な役柄が多かった加瀬亮、監督が絶賛するほどの迫真のキレ演技を見せているのにも注目です
関東一円を取り仕切る巨大暴力団組織・山王会組長の関内(北村総一朗)が若頭の加藤(三浦友和)に、直参である池元組の組長・池元(國村隼)のことで苦言を呈す。

そして、加藤から直系ではない村瀬組を締め付けるよう命令された池元は、配下である大友組の組長・大友(ビートたけし)にその厄介な仕事を任せる。

こうして、ヤクザ界の生き残りを賭けた壮絶な権力闘争が幕を開けた。
いやー!早速観て来ました
北野武作品は恐らく全てみているのですが、なんというか
暴力映画に立ち返ったなぁーとしみじみしました。
『その男凶暴につき』や『BROTHER』あたりが好きだった方には嬉しい作品かと思います。
暴力を、暴力として描く
という点では個人的に大いに評価したいです。
最近の映画ではエンターテイメントの機能としてしか暴力や死が描かれていない作品が多いので
暴力の痛みを描くことで、想像力を掻き立てられました。
今回、監督がある時期一貫していたミニマルな作品作りをされてきた中では
全体的にセリフが多いぞ!?
とは感じました。
いや、別にわるい意味ではなく、語りが多い分
”笑い”が生まれたのかなぁと
『あの夏、いちばん静かな海』や『HANABI』も好きですが
武の笑い要素の入った作品もなかなか
キャスト陣の演技も秀逸、加瀬亮は若手の中でも群を抜いてきたのではないでしょうか。
そして、音楽とファッション!
音楽 - 鈴木慶一
衣装デザイン - 黒澤和子
大友組組長衣装 - 山本耀司
鈴木慶一の音楽がかっこいい
『東京ゴッドファーザーズ』原作・監督:今敏 制作マッドハウス
で感じたあの衝撃
『座頭市』もよかったですねー。
山本耀司の衣装はやっぱり凄い。
「アンチモードによってモードを制する」

『BROTHER』、『Dolls』、『座頭市』

そして、私たち神戸人にとってはホットな話題がこちら
なんとロケ地に神戸が登場しています。
以下、引用
神戸市の広報メルマガ「神戸めるまが倶楽部・5月25日号より
いやはや、神戸人ならおお!!となるはずです(笑)
自分の住んでいるところがロケ地になるとテンションあがりますよね(笑)
旧居留地の高砂ビルってどこにあるんでしょう?
ロケ地も行ってみたいなぁー。
おすすめです

アウトレイジ 監督:北野武
2010年6月12日に公開、北野武の15本目の監督作品。

第63回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式参加作品。
ヤクザの世界で男たちが生き残りを賭け、裏切りや駆け引きなど壮絶な権力闘争を繰り広げる、「世界のキタノ」こと北野武監督が放つ本格バイオレンス・アクション。
タイトルは極悪非道を意味し、登場人物すべてが悪人という異色のドラマが展開する。
主演のビートたけし以外、三浦友和、椎名桔平、加瀬亮ら北野作品初登場の豪華キャストが集結。

これまで繊細な役柄が多かった加瀬亮、監督が絶賛するほどの迫真のキレ演技を見せているのにも注目です

関東一円を取り仕切る巨大暴力団組織・山王会組長の関内(北村総一朗)が若頭の加藤(三浦友和)に、直参である池元組の組長・池元(國村隼)のことで苦言を呈す。

そして、加藤から直系ではない村瀬組を締め付けるよう命令された池元は、配下である大友組の組長・大友(ビートたけし)にその厄介な仕事を任せる。

こうして、ヤクザ界の生き残りを賭けた壮絶な権力闘争が幕を開けた。
いやー!早速観て来ました

北野武作品は恐らく全てみているのですが、なんというか
暴力映画に立ち返ったなぁーとしみじみしました。
『その男凶暴につき』や『BROTHER』あたりが好きだった方には嬉しい作品かと思います。
暴力を、暴力として描く
という点では個人的に大いに評価したいです。
最近の映画ではエンターテイメントの機能としてしか暴力や死が描かれていない作品が多いので
暴力の痛みを描くことで、想像力を掻き立てられました。
今回、監督がある時期一貫していたミニマルな作品作りをされてきた中では
全体的にセリフが多いぞ!?
とは感じました。
いや、別にわるい意味ではなく、語りが多い分
”笑い”が生まれたのかなぁと

『あの夏、いちばん静かな海』や『HANABI』も好きですが
武の笑い要素の入った作品もなかなか

キャスト陣の演技も秀逸、加瀬亮は若手の中でも群を抜いてきたのではないでしょうか。
そして、音楽とファッション!
音楽 - 鈴木慶一
衣装デザイン - 黒澤和子
大友組組長衣装 - 山本耀司
鈴木慶一の音楽がかっこいい

『東京ゴッドファーザーズ』原作・監督:今敏 制作マッドハウス
で感じたあの衝撃

『座頭市』もよかったですねー。
山本耀司の衣装はやっぱり凄い。
「アンチモードによってモードを制する」

『BROTHER』、『Dolls』、『座頭市』

そして、私たち神戸人にとってはホットな話題がこちら

なんとロケ地に神戸が登場しています。
以下、引用
旧居留地の高砂ビルがビートたけしさん演じる大友の組事務所、東門街が物語序盤の繁華街として登場する他、東門街のクラブとアパート、北野坂のクラブ、市役所裏の道路、ポートピアホテル、神戸国際展示場の地下駐車場、ポートアイランドの用地と道路、神戸市中央卸売市場、なぎさ公園、県立工業技術センター、旧市立高校など、市内各所で撮影されました。
神戸市の広報メルマガ「神戸めるまが倶楽部・5月25日号より
いやはや、神戸人ならおお!!となるはずです(笑)
自分の住んでいるところがロケ地になるとテンションあがりますよね(笑)
旧居留地の高砂ビルってどこにあるんでしょう?
ロケ地も行ってみたいなぁー。
おすすめです

Posted by いぶすきー at 13:03
映画
2010年05月31日
イージーライダー
「アメリカ人は自由を証明するためなら殺人も平気だ。
個人の自由についてはいくらでもしゃべるが、自由な奴を見るのは怖いんだ・・・」
こんにちは、映画ブログです。
今朝のニュースはとてもショックでした・・・
ちくしょー!

■「イージー・ライダー」ホッパーさん死去
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20100531-636058.html
大学に入って、大事な友人2人に薦められた思い出深い作品。

イージーライダー 監督:デニス・ホッパー
その友人は、大学に入ってからあまり馴染めず
なんとなく学校の雰囲気に違和感を感じていました。
自由って、何やろうなー。
観終わった後、なんだか不思議な気持ちになったことを今でも鮮明に覚えています。
メキシコからロサンゼルスへのコカインの密輸で大金を得たワイアット(キャプテン・アメリカ)とビリー。
金をフルカスタムされたハーレー・ダビッドソンのタンク内に隠し、カリフォルニアからマルディグラ(謝肉祭)の行われるニューオリンズ目指して旅に出る。

農夫の家でランチをご馳走になったり、ヒッチハイクをしていたヒッピーを拾って彼らのコミューンへ立ち寄ったりと気ままな旅を続ける2人。
しかし旅の途中、無許可で祭りのパレードに参加したことを咎められ留置場に入れられる。
そこで二人は弁護士ハンセンと出会い、意気投合する。
そして、ハンセンの口利きで釈放された2人は、ハンセンと共にニューオリンズに向けての旅を続ける。
しかし、「自由」を体現する彼らは行く先々で沿道の人々の思わぬ拒絶に遭い、ついには殺伐としたアメリカの現実に直面する。

名優ヘンリー・フォンダの息子ピーター・フォンダが、親友デニス・ホッパーとともに作った斬新なロードムービー。
制作秘話も収録されていて、観ているだけでワクワクします

作品の構想は、馬をオートバイに乗り換えたガンマンの物語。
ベトナム戦争、人種問題など、悩める大国アメリカの姿を、若者の視点から余すところなく描ききった。
当時、劇中で登場していたマリファナは本物を使用していた。
今思えば、あのリアリティは、リアルそのものだった。
オールロケしたラズロ・コバックスによる撮影と、同時録音によるセリフのリアルさもすばらしい。
そしてステッペンウルフ、ザ・バンド、ジミ・ヘンドリックスらの名曲を使用。
当時としては、初めてロック音楽だけで映画音楽を構成した、画期的な作品でもある。
悲しみに浸るよりも、もっとたくさんの方にこの映画を観てほしいと思います。
ぜひ、一度観てみてほしい作品です

Posted by いぶすきー at 13:02
映画
2010年05月24日
女の子ものがたり
こんにちは、映画ぶろぐのお時間です
いよいよ梅雨に入って、なんだかじめじめしていますね
今朝、神戸電鉄では、鈴蘭台で土砂崩れ(!)が起きて
電車が谷上で止まってしまいました
気分を切り替えていきたいですね
さて、今回は女性におすすめしたい映画をご紹介します

女の子ものがたり
監督: 森岡利行
原作:西原理恵子×主演:深津絵里
誰にでもある青春時代の甘酸っぱい想い出、友だち同士の絆。
これは、まさに女の子版『スタンド・バイ・ミー』!

高原菜都美(深津絵里)、漫画家、36才。
昼間のヒ゛ール、たらいで水浴、ソファで昼寝・・・スランフ゜真っ只中のタ゛メ作家。
「彼氏も友だちもいない人に、人生の機微なんか描けるはずがない!」
と新米編集者、財前(福士誠治)から投げられたキツイ一言。

菜都美は、心の奥にしまっていた子供の頃の“ともだち”のことを思い出す――。

未完成でいとおしいあの頃。

いつも一緒だったみさちゃんときいちゃん。
ある夏の日の別れからずっとひとり。
そう思ってきた菜都美が、故郷に帰って知った感動の真実とは・・・?
「きいちゃんは幸せ、みさちゃんも幸せ。きいちゃんは幸せ、みさちゃんも幸せ」
という言葉(呪文)がとても印象的でした
貧しいながらも、成長していく少女たちの姿に元気をもらいます

主演の深津絵里さんの、みずみずしく透明感あふれる魅力がスクリーンいっぱいに表現されていて
観ていて清々しい気持ちになれました
原作の西原理恵子ファンの方はどうなんでしょう

子役の子達が、少し綺麗すぎですかね
笑
個人的に、全体を通してよかったです

いよいよ梅雨に入って、なんだかじめじめしていますね

今朝、神戸電鉄では、鈴蘭台で土砂崩れ(!)が起きて
電車が谷上で止まってしまいました

気分を切り替えていきたいですね

さて、今回は女性におすすめしたい映画をご紹介します


女の子ものがたり
監督: 森岡利行
原作:西原理恵子×主演:深津絵里

誰にでもある青春時代の甘酸っぱい想い出、友だち同士の絆。
これは、まさに女の子版『スタンド・バイ・ミー』!

高原菜都美(深津絵里)、漫画家、36才。
昼間のヒ゛ール、たらいで水浴、ソファで昼寝・・・スランフ゜真っ只中のタ゛メ作家。
「彼氏も友だちもいない人に、人生の機微なんか描けるはずがない!」
と新米編集者、財前(福士誠治)から投げられたキツイ一言。

菜都美は、心の奥にしまっていた子供の頃の“ともだち”のことを思い出す――。

未完成でいとおしいあの頃。

いつも一緒だったみさちゃんときいちゃん。
ある夏の日の別れからずっとひとり。
そう思ってきた菜都美が、故郷に帰って知った感動の真実とは・・・?
「きいちゃんは幸せ、みさちゃんも幸せ。きいちゃんは幸せ、みさちゃんも幸せ」
という言葉(呪文)がとても印象的でした

貧しいながらも、成長していく少女たちの姿に元気をもらいます


主演の深津絵里さんの、みずみずしく透明感あふれる魅力がスクリーンいっぱいに表現されていて
観ていて清々しい気持ちになれました

原作の西原理恵子ファンの方はどうなんでしょう


子役の子達が、少し綺麗すぎですかね

個人的に、全体を通してよかったです

Posted by いぶすきー at 13:00
映画
2010年05月21日
空気人形
こんにちは、映画ブログでーす^^
前回ご紹介したのは西川美和監督による「ディアドクター」でした
今回は、師匠である是枝監督によるおすすめ作品をご紹介します


空気人形:是枝裕和
『誰も知らない』『歩いても 歩いても』の是枝裕和監督が9年間大切に温めた愛の感動作。
空っぽな人形が「心」を持ってしまった――。
嬉しくて切ない愛の物語。
あなたの息で、私のカラダを満たして…

古びたアパートで、持ち主である秀雄と暮らす空気人形――
空っぽな、誰かの「代用品」。
ある朝、本来持ってはいけない「心」を持ってしまう。

秀雄が仕事に出かけると、洋服を着て靴を履いて、街へと歩き出す。
初めて見る外の世界で、いろいろな人間とすれ違い、つながっていく空気人形。
ある日、レンタルビデオ店で働く純一と出会い、その店でアルバイトをすることに。

密かに純一に想いを寄せる空気人形だったが、
彼の心の中に、どこか自分と同じ空虚感を感じてしまう――。

印象に残ったシーンは

「心を持った君が見た世界は美しかったかい?」
というシーン。
ロボットなどの機械が心を持つという話はよくありますが
果たして、心を持つことは、いま、現代、それでいいことなの?
という、監督の強いメッセージを感じました。
周りを取り巻くのは、心はあるけど、空虚に生きる人々。
彼らはそれぞれモノに依存している。
それでも、周囲の人たちと、繋がっていくことで、少しずつ心を取り戻していく。
改めて、周囲の人たちとの関係性を大事にしないとなぁと考えさせられました。
映像美も魅力的で、カメラワークも最高
文句なく素晴らしい完成度でした
主演のペドゥナさんの想像を超える演技力とプロ意識にも感動
リンダ・リンダ・リンダからのファンの方は、びっくりするようなシーン満載です
笑
ぜひ、一度観てみてほしい作品です

前回ご紹介したのは西川美和監督による「ディアドクター」でした

今回は、師匠である是枝監督によるおすすめ作品をご紹介します



空気人形:是枝裕和
『誰も知らない』『歩いても 歩いても』の是枝裕和監督が9年間大切に温めた愛の感動作。
空っぽな人形が「心」を持ってしまった――。
嬉しくて切ない愛の物語。
あなたの息で、私のカラダを満たして…

古びたアパートで、持ち主である秀雄と暮らす空気人形――
空っぽな、誰かの「代用品」。
ある朝、本来持ってはいけない「心」を持ってしまう。

秀雄が仕事に出かけると、洋服を着て靴を履いて、街へと歩き出す。
初めて見る外の世界で、いろいろな人間とすれ違い、つながっていく空気人形。
ある日、レンタルビデオ店で働く純一と出会い、その店でアルバイトをすることに。

密かに純一に想いを寄せる空気人形だったが、
彼の心の中に、どこか自分と同じ空虚感を感じてしまう――。

印象に残ったシーンは

「心を持った君が見た世界は美しかったかい?」
というシーン。
ロボットなどの機械が心を持つという話はよくありますが
果たして、心を持つことは、いま、現代、それでいいことなの?
という、監督の強いメッセージを感じました。
周りを取り巻くのは、心はあるけど、空虚に生きる人々。
彼らはそれぞれモノに依存している。
それでも、周囲の人たちと、繋がっていくことで、少しずつ心を取り戻していく。
改めて、周囲の人たちとの関係性を大事にしないとなぁと考えさせられました。
映像美も魅力的で、カメラワークも最高

文句なく素晴らしい完成度でした

主演のペドゥナさんの想像を超える演技力とプロ意識にも感動

リンダ・リンダ・リンダからのファンの方は、びっくりするようなシーン満載です

ぜひ、一度観てみてほしい作品です

Posted by いぶすきー at 12:58
映画
2010年05月20日
ディア・ドクター
こんにちは、お久しぶりに映画ブログ再開します^^笑
今回は、地元三田で開催されるさとのねシネマよりご紹介

『ディア・ドクター』:西川美和監督
『ゆれる』の西川美和監督最新作!
笑福亭鶴瓶主演、無医村に駐在中の医師が起こした突然の失踪劇を描く人間ドラマ
キャッチコピーは「その嘘は、罪ですか。」
山あいの小さな村。
唯一の医師として人々から慕われていた
ひとりの医師が失踪した。

警察がやってきて捜査が始まる
しかし、驚いたことに村人は、自分たちが唯一の医者として慕ってきたその男について
はっきりした素性を何一つ知らなかった。
やがて経歴はおろか出身地さえ曖昧なその医師、伊野の不可解な行動が浮かびあがってくる――。
遡ること二か月
東京の医大を卒業した相馬は、研修医としてその村に赴任してきた
コンビニ一つなく
住民の半分は高齢者
という過疎の地
そこで相馬は、伊野という腰の据わった勤務医と出会う。

日々の診察、薬の処方からボランティアの訪問健康診断まで。
村でただ一人の医者
として、彼はすべてを一手に引き受けていた
診療所に住み込み、急患が出れば真夜中でも飛んでくる伊野のことを、村人は
「神さま仏さま」
よりも頼りにしている。

僻地の厳しい現実に最初は戸惑っていた相馬も、村中から親しげに「先生」と呼びかけられる伊野の献身的な働きぶりに共感を覚えるようになっていく。

ある日
かづ子という一人暮らしの未亡人
が倒れた。
彼女は、自分の体がもう大分良くないことに気づいている。
「先生、一緒に嘘、ついてくださいよ」。

やがて伊野がかづ子の嘘を引き受けたとき、伊野自身がひた隠しにしてきたある嘘も浮かび上がってくる
ずっと言うことができずにいた一つの嘘が――。
脚本も自身で手がけ、揺れ動く心の奥底を鋭く描く。
邦画界で、今最も制作資金を集められると言われるほどの期待の監督
元々、早稲田大学文学部出身で、在学中より是枝監督に師事していました
是枝監督の細かなコダワリや、ドキュメンタリーで培った鋭い社会性
一見の価値はあります!
<キャスト>
笑福亭鶴瓶/瑛太/余 貴美子/井川 遥/香川照之/八千草 薫

さとのねシネマ
Vol.11 「ディア・ドクター」
2010年6月25日(金)小ホール【2回上映】
(1)11:00 (2)14:00 (開場各回30分前)
(上映時間/127分)
お問い合わせ
郷の音ホールチケットセンター
〒669-1531 兵庫県三田市天神1-3-1
Tel 079-559-8101 Fax 079-559-8110
http://sanda-bunka.jp/event/details/100625.html
今回は、地元三田で開催されるさとのねシネマよりご紹介


『ディア・ドクター』:西川美和監督
『ゆれる』の西川美和監督最新作!
笑福亭鶴瓶主演、無医村に駐在中の医師が起こした突然の失踪劇を描く人間ドラマ

キャッチコピーは「その嘘は、罪ですか。」
山あいの小さな村。
唯一の医師として人々から慕われていた
ひとりの医師が失踪した。

警察がやってきて捜査が始まる

しかし、驚いたことに村人は、自分たちが唯一の医者として慕ってきたその男について
はっきりした素性を何一つ知らなかった。
やがて経歴はおろか出身地さえ曖昧なその医師、伊野の不可解な行動が浮かびあがってくる――。
遡ること二か月

東京の医大を卒業した相馬は、研修医としてその村に赴任してきた

コンビニ一つなく
住民の半分は高齢者
という過疎の地

そこで相馬は、伊野という腰の据わった勤務医と出会う。

日々の診察、薬の処方からボランティアの訪問健康診断まで。
村でただ一人の医者
として、彼はすべてを一手に引き受けていた

診療所に住み込み、急患が出れば真夜中でも飛んでくる伊野のことを、村人は
「神さま仏さま」
よりも頼りにしている。

僻地の厳しい現実に最初は戸惑っていた相馬も、村中から親しげに「先生」と呼びかけられる伊野の献身的な働きぶりに共感を覚えるようになっていく。

ある日
かづ子という一人暮らしの未亡人
が倒れた。
彼女は、自分の体がもう大分良くないことに気づいている。
「先生、一緒に嘘、ついてくださいよ」。

やがて伊野がかづ子の嘘を引き受けたとき、伊野自身がひた隠しにしてきたある嘘も浮かび上がってくる

ずっと言うことができずにいた一つの嘘が――。
脚本も自身で手がけ、揺れ動く心の奥底を鋭く描く。
邦画界で、今最も制作資金を集められると言われるほどの期待の監督

元々、早稲田大学文学部出身で、在学中より是枝監督に師事していました

是枝監督の細かなコダワリや、ドキュメンタリーで培った鋭い社会性

一見の価値はあります!
<キャスト>
笑福亭鶴瓶/瑛太/余 貴美子/井川 遥/香川照之/八千草 薫

さとのねシネマ
Vol.11 「ディア・ドクター」
2010年6月25日(金)小ホール【2回上映】
(1)11:00 (2)14:00 (開場各回30分前)
(上映時間/127分)
お問い合わせ
郷の音ホールチケットセンター
〒669-1531 兵庫県三田市天神1-3-1
Tel 079-559-8101 Fax 079-559-8110
http://sanda-bunka.jp/event/details/100625.html
Posted by いぶすきー at 12:55
映画
2010年04月29日
ホノカアボーイ
こんにちは、いぶすきーの映画ブログのお時間です

昨日は暖かい天気で、とても気持ちがよかったですね

さて、そんな暖かい季節を感じさせてくれる作品をご紹介


『ホノカアボーイ』 監督:真田敦
ひとは誰かと出会うために生きている。らしい。

ハワイ島の北、忘れられた町ホノカア。僕が出会った風と、恋と、ごはん。
同じ世界とは思えないハワイ島の美しい風景のなかで、涙がきっととまらなくなる。
人気上昇中の岡田将生と倍賞千恵子ほか豪華女優共演の癒し系ドラマ。
ハワイ島北部のホノカア村で唯一の映写技師見習いとして働く青年・レオ。

そこで少し風変わりな日系人女性・ビーさんと出会った彼は、毎日彼女の手料理をご馳走になるようになり…。
脚本は明治製菓「キシリッシュ」や、JR東日本suica「ペンギンと女の子」、大塚製薬「ポカリスエット×SMAP」など数々のCMを手掛けたCMプランナーの高崎卓馬。
監督は『いぬのえいが』の短編「ねえ、マリモ」の真田敦。
両者共に広告業界からの抜擢、確かに広告関係の方が作られたなぁーと感じる見せ方だと思いました

制作も電通ですしね。笑
脚本に関しては、まさにキャッチーとなる言葉がいくつかあって、CMのワンシーンを長編フィルムに繋ぎ合わせた印象を受けました

そういえば、上映前にファッションビルで行われたリアル空間でのユーザーとの共感型の広告が印象的です

訪れた人は作品への思いを短冊のように書いていくことができる仕組みでした

そして、何より個人的に特筆すべきことがあります

映像を担当した、今注目の女性写真家市橋織江さん


淡く優しい色彩で包むような映像

あの何ともいえぬ研ぎ澄まされた感性、あの洗練さが映像として楽しめるのはとても嬉しいです

写真家の映像といえば、蜷川実花さんの「さくらん」を思い出しますね

何はともあれ、各界のクリエイター陣のクリエイティブが総括された作品は一見の価値はあります

Posted by いぶすきー at 12:26
映画
2010年04月27日
百万円と苦虫女
こんにちは、少しお久しぶりにいぶすきーの映画ブログのお時間です
さて、もうすぐGW
気付けばもう5月ですねー
この時期になると、いわゆる5月病になって『自分探し』の旅にでも出たいなぁーと思う方もいるのではないでしょうか
そこで、今回ご紹介するのは

『百万円と苦虫女』:タナダユキ監督
タナダユキ監督の才能が全開でした。
蒼井優の配役もぴったりで、嫉妬するぐらいよかったです
鈴子は短大を卒業して就職もできずに、しかたなくアルバイト生活を送っているどこにでもいる女の子。
どうにかしてこの生活を変えようと考えている中、ひょんな事件に巻き込まれてしまう。

「百万円貯まったら、この家を出て行きます!」
と家族に宣言し、百万円を貯めるたびに次から次へと引越しをして、1人で生きて行く決心をする。
その中でも、特に印象的だったのは鈴子と中島の「自分探し」についての会話のシーン。

「自分を探したくない。探さなくても、いやでもここにいるから」
そう!そうなんですよ!
と、画面越しに激しく共感してしまいました(笑)
行く先々の街で様々な人たちと出会い、笑ったり、怒ったり、素敵な恋をしながら、自分だけの生き方を見つけてゆく女の子の旅物語。
それぞれのシーンに、様々な人たちとの世界やドラマがある。
それを色々見るのは別に「自分探し」なんかじゃない、ただのその場、その時でのプロセスと結果なのかもしれないと思いました。
監督はインタビューで「ポジティブに自分と向き合うことがよしとされる中で、全く逆の女の子を描きたかった」とのこと

自分探しについては「探すというけど、では、今いる自分は何だろうって」
監督の捉え方は、自分にとってはすごく的確だった。
こういうことを考えている人が、自分以外にもいたのか
という安心感と喜びは、この映画にしかできない価値だと思います
また、過去にインタビューで幸田文の「台所のおと」という小説が好きだと言っていたことがあって、まさに「台所のおと」のごとく、映像での描写も素晴らしかった。
こんな世界観作れたら最高ですね^^
個人的にこの映画は大好きです
モル(2001年)-で監督・脚本・主演を務め、pffグランプリ&ブリリアント賞
赤い文化住宅の初子(2007年)- 監督・脚本 原作:松田洋子
俺たちに明日はないッス(2008年)- 監督 原作:さそうあきら
もおすすめです

さて、もうすぐGW

気付けばもう5月ですねー

この時期になると、いわゆる5月病になって『自分探し』の旅にでも出たいなぁーと思う方もいるのではないでしょうか

そこで、今回ご紹介するのは

『百万円と苦虫女』:タナダユキ監督
タナダユキ監督の才能が全開でした。
蒼井優の配役もぴったりで、嫉妬するぐらいよかったです

鈴子は短大を卒業して就職もできずに、しかたなくアルバイト生活を送っているどこにでもいる女の子。
どうにかしてこの生活を変えようと考えている中、ひょんな事件に巻き込まれてしまう。

「百万円貯まったら、この家を出て行きます!」
と家族に宣言し、百万円を貯めるたびに次から次へと引越しをして、1人で生きて行く決心をする。
その中でも、特に印象的だったのは鈴子と中島の「自分探し」についての会話のシーン。

「自分を探したくない。探さなくても、いやでもここにいるから」
そう!そうなんですよ!
と、画面越しに激しく共感してしまいました(笑)
行く先々の街で様々な人たちと出会い、笑ったり、怒ったり、素敵な恋をしながら、自分だけの生き方を見つけてゆく女の子の旅物語。
それぞれのシーンに、様々な人たちとの世界やドラマがある。
それを色々見るのは別に「自分探し」なんかじゃない、ただのその場、その時でのプロセスと結果なのかもしれないと思いました。
監督はインタビューで「ポジティブに自分と向き合うことがよしとされる中で、全く逆の女の子を描きたかった」とのこと


自分探しについては「探すというけど、では、今いる自分は何だろうって」
監督の捉え方は、自分にとってはすごく的確だった。
こういうことを考えている人が、自分以外にもいたのか

という安心感と喜びは、この映画にしかできない価値だと思います

また、過去にインタビューで幸田文の「台所のおと」という小説が好きだと言っていたことがあって、まさに「台所のおと」のごとく、映像での描写も素晴らしかった。
こんな世界観作れたら最高ですね^^
個人的にこの映画は大好きです

モル(2001年)-で監督・脚本・主演を務め、pffグランプリ&ブリリアント賞
赤い文化住宅の初子(2007年)- 監督・脚本 原作:松田洋子
俺たちに明日はないッス(2008年)- 監督 原作:さそうあきら
もおすすめです

Posted by いぶすきー at 13:21
映画
2010年04月23日
カールじいさんの空飛ぶ家
こんにちは、いぶすきーの映画ブログのお時間です

邦画を中心に...と言いつつ、邦画しか書いていなかったので、今日は洋画に挑戦

最近、帰りの通勤電車の中で、うとうと寝てしまうことがよくあります

で、今日は金曜日

明日はお休みで、1日ゆっくりと家でゴロゴロとしたいなぁ、なんて

あぁ、このまま歳を取っていくのかなーと、物思いにふけてしまいます。
そんなこと考えたことありませんか

・・・いやいや、まだまだ外へ飛び出さなければ


というわけで、笑

『カールじいさんの空飛ぶ家』:アンドリュー・スタントン
人生って、最高の冒険だ。
感動が空にひろがる

2009年度、世界中で大ヒットのディズニー/ピクサー最新作

監督は『モンスターズ・インク』のアンドリュー・スタントン。
カール・フレドリクセンは78歳のおじいさん。

風船売りの仕事も引退し、亡き妻エリーとの思い出が詰まった家で、一人きりで暮らしていた。
ある日、カールはトラブルを起こし、老人ホームに強制収容されることに。
その時、彼はエリーとの「いつか南米を冒険しよう」という約束を果たすため、
人生最初で最後の冒険の旅に出ることを決意する。

そして、大切な我が家に無数の風船をつけて、家ごと旅立った。
目指すは南米の秘境、伝説の場所、パラダイスの滝!
苦々しいこれまでの生活からようやく離れられ、久しぶりに穏やかな表情を取り戻したカールだったが、空を飛んでいる家の外からドアをノックする音が。
空けてみるとそこには「お年寄りお手伝いバッジ」を手に入れて自然探検隊員のランクアップを目指す少年ラッセルがいた。

やっかいなことになった、と思いながらも、カールはパラダイスの滝を目指す。思いもよらぬ運命が待ち続けているとも知らずに・・・。
これは弟と映画館に観に行ったのですが
感動しました。
もちろん、いい歳なのでつっこめる部分は多少あったような気がします。
でも、そんな考えを飛び越えて
感動しました。
映画が終わっても、2人とも余韻に浸って、なかなか席を立てずにいたほどです。
きっと、僕らが感じたのは
いくつになっても、旅に出る理由がある。
ということでした。
なんだか少し恥ずかしいことを書いてしまいましたが、観られたらこの気持ちがわかると思います(笑)
一人になったことを契機に、一世一代の冒険へと旅立つ78歳のカールじいさん。
これまでのアニメ作品の中で、全く新しい主人公。
彼が繰り広げる冒険を通じ、果てなき可能性のある人生のすばらしさを教えてくれます。
ちなみに、元:東北楽天イーグルス監督 野村克也氏(74歳...!!)がプロモーション監督に就任
したことでも話題になりました

さぁて、休日はどこへ旅に出ましょうか...

Posted by いぶすきー at 12:50
映画
2010年04月22日
重力ピエロ
こんにちは、いぶすきーの映画ブログのお時間です

最近、「家族」に関する残念なニュースが多いように感じます

そこで、今回は「家族」をテーマにご紹介。

『重力ピエロ』監督:森淳一
連続放火事件に隠された家族の真実ー衝撃の感動ミステリー
原作は伊坂幸太郎、発行部数122万部突破、第129回直木賞候補作品、第57回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補作品、第1回本屋大賞ノミネート作品、2004年版このミステリーがすごい!第3位。

物語の核となる兄弟役を演じるのは
『それでもボクはやってない』など、今の日本映画界になくてはならない存在の加瀬亮
『天然コケッコー』以降『魔法遣いに大切なこと』『ハルフウェイ』など出演作が目白押しの岡田将生
監督は『Laundry ランドリー』で高い評価を得た森淳一。
遺伝子研究をする兄・泉水と、自分がピカソの生まれ変わりだと思っている弟・春。
そして、優しい父と美しい母。
平穏に、そして陽気に過ごすこの家族には、過去に辛い出来事があった。
その記憶を抱えて兄弟が大人になった時、事件は始まる。

謎の連続放火事件と、火事を予見するような謎の落書き(グラフィティアート)の出現。
落書きと遺伝子暗号の奇妙なリンク。春を付け回す謎の美女と、突然街に帰ってきた男。すべての謎が解けたとき、24年前から今へと繋がる家族の"謎"が明らかになる―
数々の伏線を張りながら、絡み合ったすべての謎が解けたとき、過去から現在へとつながる家族の真実が明らかにされる。
脇を固めるキャスト陣も
吉高由里子、小日向文世、鈴木京香、岡田義徳、渡部篤郎
とかなり豪華。
それぞれのキャラクターが立っていて抜群によかったです

感動したのはラストシーン

家族とは、
たとえ、血が繋がっていなくとも、背中に背負った重力をも飛び越えてしまえるような存在
なのかもしれないなぁ、と思いました。
家族のことを思い出し、家族のことを大切に思わせてくれる作品でした

Posted by いぶすきー at 12:31
映画
2010年04月21日
地雷を踏んだらサヨウナラ
こんにちは、映画ブログのお時間です

先日、タイでロイターの村本さんの死亡が確認され、度々ニュースになっていますね

実は、自分も1年程前にタイで写真を撮っていたんです。

ちょうど当時の宿泊先が、
事件発生現場からかなり近い場所だった
のを知り

※この景色の一歩先では・・・
恐怖は目と鼻の先にあるんだなぁーと感慨深くなりました

さて、というわけで、今回ご紹介するのは

地雷を踏んだらサヨウナラ:五十嵐匠監督
地雷を踏んだら、サヨウナラだ。
70年代初頭、激動のインドシナ半島、危険を冒してまで写真を撮りに行く戦場カメラマンである一ノ瀬泰造。
最後に悪名高きクメール・ルージュ(カンボジア大量虐殺を引き起こしたポル・ポト率いる共産党勢力)支配下の遺跡(アンコールワット)の撮影に向かった彼は、そのまま帰らぬ人となった。
今では観光地化が進み、当時激しい戦争があったとは到底思えなかった。

物語では、子供たちとの交歓、べトナム美人との淡い恋、日本への一時帰国時における姉の結婚や、カンボジアでの親友の披露宴といった、ごく平穏な風景の描写がされている。
これらが親しみやすく天真爛漫なキャラクターと相まって、逆に現場の過酷さ、悲惨さを浮き立たせている。
静と動のコントラストが絶妙だった。
彼が行方を絶ったまさにその日に生まれ、制作時の年齢が享年と同じ、さらに顔まで似ているという因縁の主演となった浅野忠信が、このうえなく印象的であり、浅野忠信はこの作品によって一躍時の人になったのかもしれない。
そういえば昔、こんな話を聞いたことがある。
戦場カメラマンの人が
「私達の仕事が戦場の写真を撮ることです。そして、私達の仕事の夢は、仕事が無くなることです」
と。
戦争の現実を伝える戦場カメラマンもいるとは思うが、彼は全く違うタイプだったのではないかと思います。
彼を突き動かしたのは、単なる好奇心だったのかもしれません。
しかし、戦争の悲惨さだけは現実にあって、その背後に死が見え隠れする。

作品:無題
死ぬ覚悟のない者まで、死ななくてはならない戦争。
観た人は、きっと何かを考えさせられると思います。
一度は見ておいてほしい作品です。
-タイ・バンコクでの軍・警察部隊とデモ隊との衝突で、ロイター日本法人「トムソン・ロイター・マーケッツ」(東京都港区)は11日未明、日本支局社員でテレビカメラマンの村本博之さん(43)の死亡を確認したと発表-
http://mainichi.jp/select/today/news/20100412k0000m030050000c.html
Posted by いぶすきー at 12:41
映画
2010年04月20日
虹の女神
こんにちは、少しご無沙汰、いぶすきーの映画ブログのお時間です^^
今朝は雨が降っていて、なんだか憂鬱
でも、雨上がりの青空と虹はとても美しいものです
・・・というわけで(なんだかこじつけくさいですが笑)

『虹の女神』熊澤尚人監督
2006年10月28日、全国東宝系にて公開。
監督は『ニライカナイからの手紙』の熊澤尚人、『花とアリス』の岩井俊二がプロデュースを手掛け、市原隼人と上野樹里主演で贈る青春ラブストーリー。
熊澤監督といえば、岡田准一・麻生久美子主演の『おと・な・り』で大ブレイク。
だいぶ初期の作品で、ビデオレンタル店では置いていないところもありそうですが・・・これはいいですよ!
【ストーリー】
映像制作会社で働く智也は、ある日、大学時代の友人、あおいが飛行機事故によって、アメリカで命を落とした事を知る。
2人の出会いは、最悪だった。
あおいと同じレコード店でバイトをしている女の子に近づくために、彼女の友人であるあおいに智也が声をかけたのである。 大学の映画研究会に所属するあおいは、自分が撮影する映画のフィルム代欲しさに、智也の恋のキューピット役を引き受ける。

結局、智也はあっけなく失恋したが、何故かあおいが監督となって製作している作品、『THE END OF THE WORLD』に主な俳優として無理やり出演させられることになった。
大学卒業後、映像制作会社に入社したあおいは、アメリカに映像の勉強のために留学する事を決意する。
一方、大学卒業後、就職できずにいた智也は、あおいの紹介で、あおいと同じ映像制作会社で働くようになるが、智也を慕うあおいを引き留めることなく、あおいをアメリカへ送り出す。
そして、ある時、智也がふと空を見上げると、いつかどこかで見た、不思議な虹が出ていた。
あおいの告別式の日、大学時代に撮った『THE END OF THE WORLD』の上映会が行われる事に・・・。
主演の市原隼人と上野樹里のやり取りが演技とは思えないぐらい自然体でよかった。
妹役の蒼井優もよく、セリフもいい。
確か実年齢では上野が年下だが、蒼井優は本当に何でもできてしまう天才だなぁと思った。
好きなシーンは、“一万円札のリング”をはめ込むふたりを捉えたカメラが足元から地面にパンすると水溜りに虹が写っているシーン。この辺りはなんとなく岩井俊二っぽいなぁと。
タイトルにもある通り、まさに主演の上野は虹のような存在。
きっと、虹って近くで見てもよく見えなくて、遠くにいると七色に見える。
本当に大切な人は、意外と虹のように身近にいるけど、それに気付かずに月日と共にいつか消えてしまうかもしれない。
そんなことを本作から教えてもらった気がします。

蛇足ですが、撮影の舞台となったのは成城大学のキャンパス。
これは監督の熊澤が成城大学(経済学部)出身であることと、自身が各大学のキャンパスをくまなく回った結果「この映画のロケは成城大学しか考えられない」と思ったからだそうです。
自分の大学で映画製作って、ちょっと憧れますね^^笑
今朝は雨が降っていて、なんだか憂鬱

でも、雨上がりの青空と虹はとても美しいものです

・・・というわけで(なんだかこじつけくさいですが笑)

『虹の女神』熊澤尚人監督
2006年10月28日、全国東宝系にて公開。
監督は『ニライカナイからの手紙』の熊澤尚人、『花とアリス』の岩井俊二がプロデュースを手掛け、市原隼人と上野樹里主演で贈る青春ラブストーリー。
熊澤監督といえば、岡田准一・麻生久美子主演の『おと・な・り』で大ブレイク。
だいぶ初期の作品で、ビデオレンタル店では置いていないところもありそうですが・・・これはいいですよ!
【ストーリー】
映像制作会社で働く智也は、ある日、大学時代の友人、あおいが飛行機事故によって、アメリカで命を落とした事を知る。
2人の出会いは、最悪だった。
あおいと同じレコード店でバイトをしている女の子に近づくために、彼女の友人であるあおいに智也が声をかけたのである。 大学の映画研究会に所属するあおいは、自分が撮影する映画のフィルム代欲しさに、智也の恋のキューピット役を引き受ける。

結局、智也はあっけなく失恋したが、何故かあおいが監督となって製作している作品、『THE END OF THE WORLD』に主な俳優として無理やり出演させられることになった。
大学卒業後、映像制作会社に入社したあおいは、アメリカに映像の勉強のために留学する事を決意する。
一方、大学卒業後、就職できずにいた智也は、あおいの紹介で、あおいと同じ映像制作会社で働くようになるが、智也を慕うあおいを引き留めることなく、あおいをアメリカへ送り出す。
そして、ある時、智也がふと空を見上げると、いつかどこかで見た、不思議な虹が出ていた。
あおいの告別式の日、大学時代に撮った『THE END OF THE WORLD』の上映会が行われる事に・・・。
主演の市原隼人と上野樹里のやり取りが演技とは思えないぐらい自然体でよかった。
妹役の蒼井優もよく、セリフもいい。
確か実年齢では上野が年下だが、蒼井優は本当に何でもできてしまう天才だなぁと思った。
好きなシーンは、“一万円札のリング”をはめ込むふたりを捉えたカメラが足元から地面にパンすると水溜りに虹が写っているシーン。この辺りはなんとなく岩井俊二っぽいなぁと。
タイトルにもある通り、まさに主演の上野は虹のような存在。
きっと、虹って近くで見てもよく見えなくて、遠くにいると七色に見える。
本当に大切な人は、意外と虹のように身近にいるけど、それに気付かずに月日と共にいつか消えてしまうかもしれない。
そんなことを本作から教えてもらった気がします。

蛇足ですが、撮影の舞台となったのは成城大学のキャンパス。
これは監督の熊澤が成城大学(経済学部)出身であることと、自身が各大学のキャンパスをくまなく回った結果「この映画のロケは成城大学しか考えられない」と思ったからだそうです。
自分の大学で映画製作って、ちょっと憧れますね^^笑
Posted by いぶすきー at 12:43
映画
2010年04月15日
サヨナラCOLOR
こんにちは、いぶすきー映画ぶろぐのお時間です
さて、今回ご紹介するのは

サヨナラCOLOR:竹中直人
4月と言えば、別れと出会いの入り混じる季節
サクラも散り始め、なんとなく”サヨナラ”の寂しさを感じている人もいるのではないでしょうか?
そんな方におすすめしたのがこの作品
2006年、4年振りに監督に復帰した『東京日和』の竹中直人が、共演に原田知世を迎えて贈る恋愛ドラマ。
SUPER BUTTER DOGの同名曲をもとに、バンドと親交のある竹中直人が自らメガホンを熱望し制作されたました。
海岸沿いの病院の医師・佐々木のもとに偶然、高校時代の同級生の未知子が入院した。懐かしい思いが蘇る佐々木とはウラハラに、未知子は彼のことを思い出せない。
病状は芳しくなく、彼女の恋人の雅夫は入院中の彼女を思いやることもなく、気持ちが沈んでしまいそうな毎日だったが、陽気な佐々木のおかげで入院生活は楽しいものになった。心の距離が縮まっていく佐々木と未知子。しかし、彼には秘密があった…。

さすが竹中直人だけあって、内村光良、中島みゆきらをはじめとする曲者たちが脇をかため
谷中敦・大森はじめ(東京スカパラダイスオーケストラ)、BIKKE(TOKYO No.1 SOUL SET/ナタリーワイズ)、原田郁子(クラムボン)、北川悠仁(ゆず)、今は亡き忌野清志郎、スチャダラパーらのアーティストも出演し話題となった。

ストーリーはスローテンポに進み、日本的映画の良さが滲み出ていた。音楽の使い方や小ネタもほどよく、観ていておだやかな気持ちになる。
生きていれば幾度となく経験するだろう「さよなら」の時、いつか味わったさよならを思い出し、観衆は涙するだろう。
個人的に印象的だったのは
「サヨナラからはじまることが、たくさんあるんだよ」
というセリフ。
誰にでも訪れる「死」、死を悟ることで、伝えたい想いを伝えることができた。
それはきっと誰にでもやってくることで、最愛の人かもしれないし、自分かもしれないし、友達かもしれない。
いずれにしても、そんな時にどう振る舞い、どう生きていくかを考えさせらました。
いつかやってくるかもしれない時まで、日々を大切に生きねばならないなぁーと思いました。
エンディングで、色が褪せていくシーンがいたく身に沁みます
一度、観てみてほしい映画です。
昨年(2009年)の8月1日(土)より最新作『山形スクリーム』が公開され、こちらも見逃せないです

さて、今回ご紹介するのは

サヨナラCOLOR:竹中直人
4月と言えば、別れと出会いの入り混じる季節

サクラも散り始め、なんとなく”サヨナラ”の寂しさを感じている人もいるのではないでしょうか?
そんな方におすすめしたのがこの作品

2006年、4年振りに監督に復帰した『東京日和』の竹中直人が、共演に原田知世を迎えて贈る恋愛ドラマ。
SUPER BUTTER DOGの同名曲をもとに、バンドと親交のある竹中直人が自らメガホンを熱望し制作されたました。
海岸沿いの病院の医師・佐々木のもとに偶然、高校時代の同級生の未知子が入院した。懐かしい思いが蘇る佐々木とはウラハラに、未知子は彼のことを思い出せない。
病状は芳しくなく、彼女の恋人の雅夫は入院中の彼女を思いやることもなく、気持ちが沈んでしまいそうな毎日だったが、陽気な佐々木のおかげで入院生活は楽しいものになった。心の距離が縮まっていく佐々木と未知子。しかし、彼には秘密があった…。

さすが竹中直人だけあって、内村光良、中島みゆきらをはじめとする曲者たちが脇をかため
谷中敦・大森はじめ(東京スカパラダイスオーケストラ)、BIKKE(TOKYO No.1 SOUL SET/ナタリーワイズ)、原田郁子(クラムボン)、北川悠仁(ゆず)、今は亡き忌野清志郎、スチャダラパーらのアーティストも出演し話題となった。

ストーリーはスローテンポに進み、日本的映画の良さが滲み出ていた。音楽の使い方や小ネタもほどよく、観ていておだやかな気持ちになる。
生きていれば幾度となく経験するだろう「さよなら」の時、いつか味わったさよならを思い出し、観衆は涙するだろう。
個人的に印象的だったのは
「サヨナラからはじまることが、たくさんあるんだよ」
というセリフ。
誰にでも訪れる「死」、死を悟ることで、伝えたい想いを伝えることができた。
それはきっと誰にでもやってくることで、最愛の人かもしれないし、自分かもしれないし、友達かもしれない。
いずれにしても、そんな時にどう振る舞い、どう生きていくかを考えさせらました。
いつかやってくるかもしれない時まで、日々を大切に生きねばならないなぁーと思いました。
エンディングで、色が褪せていくシーンがいたく身に沁みます

一度、観てみてほしい映画です。
昨年(2009年)の8月1日(土)より最新作『山形スクリーム』が公開され、こちらも見逃せないです

Posted by いぶすきー at 13:04
映画
2010年04月13日
トウキョウソナタ
こんにちは、昨日は久しぶりに大雨でしたねー
雨のあとの晴れた天気はとても気持ちがいいものですね
さて、今回ご紹介するのは

『トウキョウソナタ』黒澤清監督
ボクんち、不協和音。
巨匠・黒沢清の新たなる境地が、世界中から大絶賛の家族映画。
カンヌ国際映画祭「ある視点」部門・審査員賞受賞!
(受賞前のニュースですが・・・。)
本当に、すごい領域の作品でした
お父さんも、お母さんも、お兄ちゃんも、そしてボクも――みんなナイショの秘密をもっている。
舞台はトウキョウ。線路沿いの小さなマイホームで暮らす四人家族のものがたり。
リストラされたことを家族に言えないお父さん。ドーナツを作っても食べてもらえないお母さん。
アメリカ軍に入隊するお兄ちゃん。こっそりピアノを習っている小学六年生のボク。
何もおかしいものなんてなかったはずなのに、気づいたら家族みんながバラバラになっていた。
いったい、ボクの家で何が起こっているのだろう?
香川照之、小泉今日子の演技が本当に素晴らしかった。

監督のインタビューにもあったのですが、香川照之は軽蔑の対象となる父親を見事に演じきっていて、強さの裏側に人間の脆さや弱さ、虚勢を張るところまで感じさせるすごい役者さんです。
息子との喧嘩のシーンは思わず唸ってしまうし、時間と共に崩れゆく姿も見事だった。
小泉今日子が
「お母さん役も、たまにはいいのよ」
というセリフも印象的で、自我を押し殺してまで家族の母親役を続けている姿勢は胸に響くものがあった。
時々遠くを見て、寂しくも可憐な姿に、思わず息をのんでしまった。
エンディングの、監督がインタビューで話す理屈を超えた希望の片鱗、これは見てよかったと心から言えます!
公開時期が2008年9月で、思えばこの頃はリーマンショックや100年に一度の不況だーとニュースになっていた頃。
改めて、その時代を象徴する作品ではないでしょうか?
一見の価値あります

雨のあとの晴れた天気はとても気持ちがいいものですね

さて、今回ご紹介するのは

『トウキョウソナタ』黒澤清監督
ボクんち、不協和音。
巨匠・黒沢清の新たなる境地が、世界中から大絶賛の家族映画。
カンヌ国際映画祭「ある視点」部門・審査員賞受賞!
(受賞前のニュースですが・・・。)
本当に、すごい領域の作品でした

お父さんも、お母さんも、お兄ちゃんも、そしてボクも――みんなナイショの秘密をもっている。
舞台はトウキョウ。線路沿いの小さなマイホームで暮らす四人家族のものがたり。
リストラされたことを家族に言えないお父さん。ドーナツを作っても食べてもらえないお母さん。
アメリカ軍に入隊するお兄ちゃん。こっそりピアノを習っている小学六年生のボク。
何もおかしいものなんてなかったはずなのに、気づいたら家族みんながバラバラになっていた。
いったい、ボクの家で何が起こっているのだろう?
香川照之、小泉今日子の演技が本当に素晴らしかった。

監督のインタビューにもあったのですが、香川照之は軽蔑の対象となる父親を見事に演じきっていて、強さの裏側に人間の脆さや弱さ、虚勢を張るところまで感じさせるすごい役者さんです。
息子との喧嘩のシーンは思わず唸ってしまうし、時間と共に崩れゆく姿も見事だった。
小泉今日子が
「お母さん役も、たまにはいいのよ」
というセリフも印象的で、自我を押し殺してまで家族の母親役を続けている姿勢は胸に響くものがあった。
時々遠くを見て、寂しくも可憐な姿に、思わず息をのんでしまった。
エンディングの、監督がインタビューで話す理屈を超えた希望の片鱗、これは見てよかったと心から言えます!
公開時期が2008年9月で、思えばこの頃はリーマンショックや100年に一度の不況だーとニュースになっていた頃。
改めて、その時代を象徴する作品ではないでしょうか?
一見の価値あります

Posted by いぶすきー at 12:41
映画
2010年04月12日
めがね

『めがね』荻上直子監督
何が自由か、知っている。
こんな世界があったらいいのに!
をほんとに作っちゃった感じです^^
記念すべき映画ブログ1本目は、春の訪れとこれから「自由」な感じで書いていきたいということで選びました^^
『かもめ食堂』の荻上直子監督が、再び小林聡美主演で描くヒューマンドラマ。2007年9月より全国公開され、大ヒットとなった本作は、『かもめ食堂』同様に、ゆっくりと心地よく気持ちいい時間が流れていく。
春、この世界のどこかにある南の海辺。
人生の一瞬にふと立ち止った女性が、訪れた場所に流れるのどかな時間と、そこで出会う人々との奇妙なふれあいを通じて、日常の中で忘れていた何かを取り戻していきます。

南の島の小さな街。
プロペラ機でこの地に降り立ったタエコはハマダという宿泊施設にやってきた。宿の主人はユージ。ほか高校教師のハルナや海辺でかき氷屋を開くサクラが、この宿に出入りしている。タエコは観光をしようと名所を聞くが「ここは観光する場所はない。たそがれるだけです」と説明される。
ただ、たそがれるだけ、まさに自由だ!
「めがね」のなかにきっとみつかるあなただけの海で、心ゆくまでたそがれどきを過ごすことができると思います。
荻上監督は「映画の本質はアメリカにある」って単身渡米した経験の持ち主。
これは、もしかしたら映画じゃないと作ることが出来ない、映画本来のよさを全うしているのかもしれないと思いました

共演はもたいまさこ、光石研。市川実日子、加瀬亮など、脇役陣も豪華。
近日レンタル開始の『プール』もチェックしたい

ベルリン国際映画祭 パノラマ部門正式出品
サンダンス国際映画祭、コンペティション部門正式出品。
Posted by いぶすきー at 12:32
映画
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